BOOK|高橋幸宏による名曲ガイド『心に訊く音楽、心に効く音楽』
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2015年2月16日

BOOK|高橋幸宏による名曲ガイド『心に訊く音楽、心に効く音楽』

BOOK|世界を魅了した音楽家による幸福な名曲との出合い

高橋幸宏によるポップミュージックの名曲ガイド『心に訊く音楽、心に効く音楽』

音楽家・高橋幸宏氏による「私的名曲ガイドブック」と銘打った『心に訊く音楽、心に効く音楽』がPHP新書から発刊された。

Text by YANAKA Tomomi

名曲「ライディーン」などの制作秘話も

高校時代からスタジオミュージシャンとして活躍した高橋幸宏氏は、1972年に加藤和彦氏率いるサディスティック・ミカ・バンドにドラマーとして加入。1978年、細野晴臣氏、坂本龍一氏とともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成し、国内外の音楽はもちろんのこと、あらゆるアートシーンともリンクし、圧倒的な影響を残すも1983年に「散開」した。

また、ソロアーティストとしても活躍する彼は、1978年の『Saravah!』以来、2009年の『Page By Page』までに通算22枚のオリジナル・アルバムを発表するとともに、THE BEATNIKS、SKETCH SHOW、pupaなどのユニットでも活躍。ファッション・デザイナーとしても長いキャリアを持つ。

そんな彼が夢中になった音楽や、自身の楽曲の誕生秘話を語る新著が『心に訊く音楽、心に効く音楽』だ。第6章からなり、音楽、ファッションともに衝撃を受けたビートルズ、ドラムのお手本としていたベンチャーズなど、少年時代の音楽体験をはじめ、細野晴臣氏や坂本龍一氏、加藤和彦氏らとの出会いや、「ライディーン」をはじめとする名曲の制作エピソードなどが、高橋氏ならではの視点で紡がれる。

高橋幸宏|『心に訊く音楽、心に効く音楽』 02

さらに、中原中也の詩や「赤とんぼ」などの童謡、そして彼の作品から見る日本語歌詞の行間を読む叙情性や、さまざまなミュージシャンと化学反応を起こしてあたらしい音楽を築く醍醐味など、彼の音楽哲学に触れることができる1冊だ。

世界を魅了した音楽家だからこそ語ることができる『心に訊く音楽、心に効く音楽』。ポップミュージックの宇宙へわたしたちを誘う名曲ガイドといえる。

高橋幸宏|『心に訊く音楽、心に効く音楽』 03

"©PHP研究所"

『心に訊く音楽、心に効く音楽-私的名曲ガイドブック-』
発行│PHP研究所
ページ数│208ページ
価格│798円

第1章 ぼくが夢中になった洋楽 ベンチャーズ、アル・ジャクソン、ジョージ・ハリスンetc
第2章 細野さんや教授との出会い 細野晴臣、加藤和彦、荒井由実、坂本龍一etc
第3章 ぼくが作った曲、歌った曲 『ライディーン』『中国女』製作エピソードetc
第4章 映画音楽、ボサノヴァ、テクノ ジョアン・ジルベルト、ザ・バンド、クラフトワークetc
第5章 淋しさや恐怖が快楽をもたらす 中原中也、ニール・ヤング、ポール・サイモンetc
第6章 新しい出会いは、きっとある SKETCH SHOW、THE BEATNIKS、pupa etc

           
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