銀座、シャネル・ネクサス・ホールにて『ヤコポ バボーニ スキリンジ展』開催|ART
LOUNGE / ART
2019年11月17日

銀座、シャネル・ネクサス・ホールにて『ヤコポ バボーニ スキリンジ展』開催|ART

ART|人体に楽譜を描く現代音楽家の写真展

人体に楽譜を書くパフォーマンスを写真に収めた「Bodyscore」シリーズを展示

銀座のシャネル・ネクサス・ホールにて、カンヴァスに見立てた人体に楽譜を描くパフォーマンスを行なう現代音楽家、ヤコポ バボーニ スキリンジの写真展が開催される。会期は2020年1月15日(水)~2月16日(日)まで。

Text by OZAKI Sayaka

音楽、写真、絵画を融合させた新しいアプローチのアート表現

ヤコポ バボーニ スキリンジは、1971年イタリアに生まれ、現在パリ在住の現代音楽作曲家。ソリストやアンサンブル、オーケストラのための作曲、また映画音楽やインスタレーション作品のための音楽を手掛けてきた。
人間の皮膚に手描きで直接、楽譜を書いていく一種のパフォーマンス作品「Bodyscore」は、作曲行為であると同時に人体をカンヴァスにした絵画制作でもある。また、楽譜が描かれた身体はさまざまにポーズをとって展示され、音楽、絵画、写真という3つのメディアを横断する複合的な作品となっている。
これらの写真をバボーニ スキリンジは、IDENTIGRAPHIES(アイデンティグラフィ)と呼ぶ。直訳すれば「アイデンティティ(自己同一性、独自性、個性)の書き込み」という意味の造語であるが、それぞれの写真には、作家が瞬間的に行なったさまざまな芸術的選択と、それらの選択を行なった作家の意識が刻み込まれている。モデルにどのようなポーズをとらせるかが、バボーニスキリンジが制作したい音楽と密接に関わっており、そのポーズが彼の曲の性質を表現するのだ。バボーニ スキリンジの音楽は、身体というメディアを通過することで、よりその表現性を増すことになるのである。
本展では、約30点の写真作品が展示される。展示写真の中には、鑑賞者がその前に立つと音楽が流れる仕掛けのものも。視覚、聴覚だけでなく、あらゆる感覚を使ってバボーニ スキリンジの作品を感じることができるだろう。
また、この展示に先駆けて2019年11月20日(水)に、バボーニ スキリンジとシャネル・ネクサス・ホールのコラボレーションによるコンサートが開催される。バボーニ スキリンジにより作曲された弦楽四重奏曲「N.5」のほか、本人発案の特別なシステムを用いた新しいサウンドが披露される予定だ。
All photos @ Jacopo Baboni Schilingi
ヤコポ バボーニ スキリンジ展 Bodyscore – the soul signature
会場|シャネル・ネクサス・ホール
住所|東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
会期|2020年1月15日(水)~2月16日(日)、会期中無休
時間|12:00~19:30
問い合わせ先

シャネル・ネクサス・ホール
Tel.03-3779-4001
https://chanelnexushall.jp/program/2020/jbs2020/

                                  
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