世界的な注目を集める、バスキアの最も野心的で有名な作品のオークション|PHILLIPS
LOUNGE / ART
2022年3月12日

世界的な注目を集める、バスキアの最も野心的で有名な作品のオークション|PHILLIPS

PHILLIPS|フィリップス

前澤友作氏所有のバスキア作品が春季のオークションへ

オークションハウスのPHILLIPS(フィリップス)は、2022年春季のスタートロットに、実業家でありアートコレクターでもある前澤友作氏が所有する、バスキアの超大作「Untitled」(1982年)の出品を発表した。

Text by OZAKI Sayaka

予想落札価格は80億円以上

オークションハウスのフィリップスは、実業家であり、アートコレクターでもある前澤友作氏とともに、バスキアの超大作「Untitled」(1982年)の出品を発表した。ロンドン、ロサンゼルス、台北のプレビューツアーを経て2022年5月18日(水)に開催される20世紀・コンテンポラリーアート部門のイブニングセールに出品され、ニューヨークのオークションシーズンの幕開けを華々しく彩る。幅約5メートルに及ぶこの大作は、落札価格7000万ドル(約80億)を上回ると予想されている。
1996年に出版されたバスキアのカタログ・レゾネの表紙を飾り、いくつかの回顧展でも目玉作品として紹介された「Untitled」は、作品群の中で最も象徴的な作品のひとつだ。高さ約8フィート、幅16フィートと横長のサイズは、バスキアが幼少期にニューヨーク近代美術館で見たパブロ・ピカソの名作「ゲルニカ」に強い印象を受けたものだと言われる。
キャンバスに描かれた、縦長の短いドレッドヘアーですぐにそれとわかるバスキアは、悪魔のような姿になり、その激しい怒りは角から滴る血のような赤い絵の具で表現されている。抽象表現主義を思わせる色彩の中に浮かび上がるこの作品は、バスキアが描いた殉教や聖人とは明らかに対照的に、天国と地獄の二元性への関心を体現している。この作品は、バスキアの短すぎるキャリアの頂点に立つ、独特の図像と画家としての才能を示す、間違いなく最高傑作のひとつといえるだろう。
前澤友作氏は「この『Untitled』と過ごした約6年間は、幸せで刺激的な忘れられない時間となりました。アートコレクションとは、自身の成長・変化と共に、常に進化を続け、なるべく多くの人々に共有されるべきものだと信じています。この素晴らしい作品が次の持ち主へと受け継がれ、世界中の人々に楽しんでもらえることを心より願っています。そしてまた、進化を続ける私のアートコレクションを、近い将来完成予定の私の美術館で皆さまにお披露目できることを楽しみにしております」と語った。
フィリップスのグローバルチェアマンを務めるシャイエン・ウェストファル氏は、「バスキアのキャリアを振り返ると、1982年はしばしば変曲点であると考えられています。弱冠21歳、彼の最初のギャラリストのアニーナ・ノセイとの個展をはじめ、世界各地で6回の個展を開催し、大好評を博し、国際的な名声を得るまでに急成長したのです。『Untitled』は、バスキアの最も野心的で有名な作品の一つであり、様々なバックグラウンドや興味を持つコレクターの心に深く響くものです。この素晴らしい絵画のエキサイティングなプレビューツアーを、世界中のコレクターの皆様とともにスタートできることを大変嬉しく思います」と述べた。
また、プレジデントのジョン=ポール・エンゲレン(Jean-Paul Engelen)氏は、「このような作品はオークションではめったに見ることができず、コレクターからの需要もかつてないほど高まっています。バスキア市場にとって特にエキサイティングな時期に、またフィリップスにとって記録的な年に、前澤氏から『Untitled』の売却を任されたことを光栄に思います」と加えた。
フィリップスは、「Untitled」の支払いについてはイーサリアムまたはビットコインの暗号通貨を受け入れる予定だ。また、5月のオークションに先駆け、4月上旬にバスキアの遺族によって企画された、200点を超える未公開の絵画、ドローイング、マルチメディア・プレゼンテーション、エフェメラを展示する画期的な展覧会「King Pleasure」が開催される予定だ。フィリップスは、バスキア一家との長い関係を継続し、本展を冠スポンサーとして支援する。
問い合わせ先

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https://www.phillips.com/

                      
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