ACT 10|“MEDICOM TOY” meets “nendo”
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2015年3月9日

ACT 10|“MEDICOM TOY” meets “nendo”

ACT 10|“MEDICOM TOY” meets “nendo”(1)
佐藤オオキ氏、ベアブリックを大いに語る

「あ~なんだか落ち着きますね」。ある日の昼下がり、メディコム・トイ本社に、目をキラキラさせて足を踏み入れた人気デザイナー・佐藤オオキ氏。
以前からずっと気になっていたBE@RBRICKの実物、そしてメディコム・トイ代表取締役社長の赤司竜彦氏に対面。モノづくりに携わる二人の表情は、まるで少年に戻ったかのよう。そんな二人のトークからどんなBE@RBRICKが生まれるのか、これからつづく新たなストーリーの序章ともいえる対談がはじまった。

文=武井正樹写真=北原 薫

モノがもつ魅力の奥行き、幅、どちらも満たしているベアブリック

佐藤 BE@RBRICKのファーストインプレッションですか? 僕はもともと収集癖がありまして、幼少期はレゴにスター・ウォーズのフィギュア、近年ではペプシのボトルキャップを集めていまして。

全部集めないと落ち着かない、だから箱買いはあたりまえな感じで、典型的なダメ人間です(笑)。しかも感情移入ができるモノにたまらなく惹かれます。BE@RBRICKはそんな収集癖の自分を満たす要素ばかりで。以前からずっと気になっていました。つくりがしっかりしていて、モノとしての魅力がすごいと思います。

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──佐藤さんのこのようなラブコールを受けて、赤司さんはいかがですか?
赤司 ありがたい限りです。これまでの佐藤さんのお仕事を拝見してきて、「佐藤さんとオモチャ?」と思いましたが、ちょっとずつバリエーションをつけたり、細部に至るまでこだわる点など、佐藤さんのデザインにも相通じるものがあると思いました。

佐藤 デザインというとまず「機能」が優先されますが、削ぎおとされた「機能美」のデザインもそれはそれで良しとして。感情に訴えかけられるものに僕は惹かれます。だからBE@RBRICKは「可愛い」という言葉を凝縮し、さらに幅広い年齢層に愛用されている。つまりモノがもつ魅力の奥行き、幅、どちらも満たしているんですよね。こんなことを議論し出すと止まらなくなるのですが…。

赤司 「可愛い」という切り口をさらっと佐藤さんに言っていただけて光栄です。ありがとうございます。

佐藤 (これまでの歴代ベアブリックに触れながら……)本当、いいなぁ。制作のいきさつを教えていただけますか?

赤司 そもそものきっかけは、BE@RBRICKの前身となるKUBRICKを最初にリリースしたときのことです。新聞を読んでいたら、来年はテディベア生誕100周年と掲載されいるのを見て「僕も100年愛されるオモチャをつくりたい」と思ったのがきっかけです。

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ドラえもんがドラネコと起き上がりこぼしのミックスであるように「KUBRICK+テディベア=BE@RBRICK」が誕生しました。最初は3万個でも売れれば型代が払える、と思ってはじめたBE@RBRICKですが、おかげさまで去年までの累計生産数は約2500万個を達成しました。

佐藤 すごい!!

赤司 そうこうしているうちに認知度も上がり、ミッキーマウスやキティーちゃんもBE@RBRICKになりました。エバーグリーンなキャラクターとして、諸先輩方のキャラクターに認めてもらえたことはたいへんうれしかったですね。

佐藤 こんな風にキャラクターにキャラクターがのるなんて、今までなかったですよ!

ひととひとをつなげる「触媒」=BE@RBRICK

赤司 ビジネスモデルとしても面白いですよね。ある社長さんに言われたんです。「BE@RBRICKはTシャツだ」って。たしかになにをのせてもいいわけですから。

佐藤 まさにフォーマットそのものですよね。建築でいう鉄鋼像というか。キャンバスとして着手できるオープンソースですよね。

赤司 そうなんです。一方ではアパレルブランド、一方では飲料メーカーと同時期に2つの業種で同じキャラクターが採用されることはあまりありませんから、こんな構造体は面白いですよね。

以前、タレントの千秋さんデザインのBE@RBRICKを制作した時にはこんなことがありました。千秋さんはデザインのBE@RBRICKは、スケルトンのボディにたくさんの玉が入っていて、こどもをあやす「ガラガラ」をイメージしたBE@RBRICKだったんです。

千秋さんに販売先について確認した所、「どこでもいいよ」とおっしゃって(笑)、それなら世界中で売ろうと。そしたらパリのセレクトショップ「コレット」のバイヤー、サラさんがそれを見て「かわいい!」と絶賛してくださり、今度は千秋さんとコレットがコラボレーションしたBE@RBRICKを制作しました。

佐藤 まさにBE@RBRICKがひととひとをつなげる「触媒」になっていますね。

赤司 そうなんです。そんなBE@RBRICKも2011年には10周年を迎えます。ぜひとも佐藤さんにもBE@RBRICKつくっていただきたいなぁ…。

佐藤 プレッシャーですが、ぜひデザインさせていただきたいです!


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