三越・伊勢丹共同開催 チャリティTシャツ展 チャリティ金 贈呈式 レポート
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2015年5月14日

三越・伊勢丹共同開催 チャリティTシャツ展 チャリティ金 贈呈式 レポート

三越・伊勢丹共同開催
チャリティTシャツ展 ―― Bonds with Designers

チャリティ金 贈呈式 レポート

ことしの5月末に、三越・伊勢丹の6店舗と伊勢丹ホームページで開催された、チャリティTシャツ展「Bonds with Designers」のチャリティ金 贈呈式が、8月15日に赤坂ACTシアターで開催された。

Photo by JAMANDFIX

モア・トゥリーズへのチャリティ金総額は、3546万8994円

「ありのままの自然を、未来の子供たちへ残したい」という願いをファッションで表現した、三越・伊勢丹共同開催のチャリティTシャツ展「Bonds with Designers」。
「共感=暖かな幸せ、豊かな未来」をテーマに、国内外のデザイナーから40にも及ぶデザインメッセージが提供され、プリントTシャツ(1枚5000円)のオーダーを受注し、このたびすべての商品の発送が完了した。

そのTシャツ代金の一部をチャリティ金として、日本を含む、世界各地の森を再生する活動に役立てるために、有限責任中間法人モア・トゥリーズへ贈呈された。

石塚邦雄さんより坂本龍一さんへ目録を贈呈

Tシャツのオーダーは総計1万8603枚、チャリティ金総額は3546万8994円となった。

株式会社三越伊勢丹ホールディングス代表の石塚邦雄さんは、「予想を遙かに超える受注枚数をいただくことができ、当初Tシャツ1枚につき千円の寄付を考えていましたが、多くのオーダーをいただいたことで製作単価を下げることができて、結果的に千円を大幅に超えることができました。多くの寄付ができることをうれしく思っています」とあいさつ。

Tシャツ1万8603枚分の皆さんとモア・トゥリーズの出会い

モア・トゥリーズ発起人の坂本龍一さんからは、「最初に金額を聞いたときにはびっくりして耳を疑いました。こんなに多額の寄付をいただきありがとうございます。

とても大勢の一般の方がいて、三越・伊勢丹という企業があり、本来はそことまったく関係のなかった環境事業を行っているモア・トゥリーズという団体が、ひとつのアイディアを具現化することによって三者がつながることができました。
三越・伊勢丹がパイプというかブリッジのような役割をして、こういう企画が行われなかったら出会えなかったであろう1万8603枚分のみなさんとモア・トゥリーズが出会うことができました。
1枚5000円という安くないTシャツをとおして、温暖化を身近でひしひしと感じているみなさんが、自分もなにかをしたい、だけどなにをしていいのかわからないという思いがここに集まったんだと思います。

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その方たちの思いをきちんと実現し、結果を出すべく努力をしていきます。今後ともご協力をお願いします」と謝意を述べた。

「フィリピン・ルソン島での植林活動に使わせていただきます」

さらに、モア・トゥリーズ賛同人を代表して、新潮社『ENGINE』鈴木正文編集長とファッションディレクター祐真朋樹さんがステージに上がった。

左から ― 祐真朋樹さん、坂本龍一さん、鈴木正文さん

「モア・トゥリーズを興した理由は?」という鈴木編集長の問いにたいして、坂本さんは、「森と人間は密接な関係にあって、私たちも森から出てきた種のひとつです。人類史のなかで、古くエジプトやパレスチナ、マヤ文明、イースター島なども森に依拠した文明でした。世界中の森が失われつつあることは、このグローバル化した人類文明が滅びる兆しかもしれないという考えが基本的にあります」とこたえた。

オーガニックコットンやフェアトレードなどファッション界のエコブームについて祐真さんは、「きょうはモア・トゥリーズのTシャツを着ていましたが、このオーガニックコットンは着心地もいいし、活動に参加している気持ちにもなれます。この秋は伊勢丹でも“グリーン・プロジェクト”としていろんなブランドがオーガニックコットンなどの素材を使った企画を実施するそうで、面白いなと思いますね」

また、チャリティについては「モア・トゥリーズのばあいは使い道がはっきりしているから、参加する人たちも具体的に感じられてとてもいい」と祐真さんはつづけた。

最後に坂本さんから「いただいた寄付金はフィリピンのルソン島のある区域の植林に使わせていただく予定です。情報公開しながら進めさせていただきます」と伝えられた。

           
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