ACT 8|talk about MEDICOM TOY LIFE Entertainment Vol.01
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2015年3月12日

ACT 8|talk about MEDICOM TOY LIFE Entertainment Vol.01

ACT 8|talk about 「MEDICOM TOY LIFE Entertainment」 Vol.02

「生活」をオシャレに、楽しくするプロダクト──

トイメーカーとしてのメディコム・トイには異色の事業が多数ある。そのひとつがオモチャにくわえて、生活に密着したアイテムをリリースするプロジェクト「MEDICOM TOY LIFE Entertainment(以下MLE)」。
数々のアーティストやデザイナーを起用し、「生活を楽しく」をコンセプトに生まれたオリジナルテキスタイルブランド=「FABRICK®(ファーブリック)」として、オリジナルデザインの生地を作製し、日常生活をよりオシャレに楽しめるさまざまなプロダクトを生み出している。
さて、どのような経緯でこのラインは誕生し発展を遂げていったのか? 今回はMLE事業部主任 渡邊孝史さんと、赤司竜彦代表取締役社長に話を聞いた。

Text&Photo by OPENERS

ACT 8|talk about 「MEDICOM TOY LIFE Entertainment」 Vol.01<br><br>「生活」をオシャレに、楽しくするプロダクト──

FABRICK シリーズ初期の展示写真

──まず、MLEという部署が誕生した経緯を教えていただけますか?

赤司 きっかけとしてあげるとすれば、オモチャ以外の物を作ってみたいという興味の拡大からでした。でもそれがなにかは、自分のなかではっきり答えは出ていなかったんですね。

そんなおりに……10年位前だったかな? 僕らのところに不思議な男がやってきたのを思い出したんです。突然、自分で制作したであろう数々のフィギュアと企画書をもってきた男。じつはそれが、現在MLE事業部主任の渡邊なんです。

ACT 8|talk about 「MEDICOM TOY LIFE Entertainment」 Vol.01<br><br>「生活」をオシャレに、楽しくするプロダクト──

FABRICK シリーズ初期の展示写真

サザビーズでオークションに出品されたアンディ・ウォーホールのコレクションのなかのアラスカインディアンのクマの人形のレプリカとか、インディ・ジョーンズのゴールデンアイドルのレプリカとか。「不思議なものをいっぱいもってくるなぁ」と思いまして。非常に彼の着想はおもしろかったんですけど、そのころはそれをやる受け皿が当社にはまだなかったんです。

そして6年前、マハリシというイギリスのファッションブランド伝いで、アンディ・ウォーホールの権利がとれたんです。そこで彼の代表的なアートワークであるヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコのアルバムジャケットで使用された「バナナ」をクッションにして製作することにしました。それまで当社はテキスタイルについてのメソッドはまったくなかったのですが、販売してみたところ、びっくりするくらいの大ヒットとなったんです。

さて次はなにを商品化するか? 「こんなときにテキスタイルで任せられる誰かがいてくれたらな」って考えていて、頭にちらちらと5年前に出会った渡邊の顔が浮かんではいたんですよ。しかし、当時本社の移動で、彼の連絡先を紛失してしまったので連絡ができず……、だったんですが、なんと彼が5年ぶりに電話をくれて。「赤司さん、職場が東京に移ることになったので今度遊びに行っていいですか」と。こちらも「あぁもう、来て来て~」って(笑)。そして遊びに来たとき、遠くで見かけただけの役員が「さっきのは誰?」と気にするほどの印象を残して、本当に運命の巡り合わせというのはあるんだと、あのとき感じましたね。

それから渡邊が入社することになって明確に「MLE」という部署をつくることになったんです。テキスタイルを使った、生活をオシャレに楽しくする雑貨をつくろうと。それでどうしようと渡邊に言ったときに出たのが「FABRICK®(ファーブリック)」だったんですね。「KUBRICK」、「BE@RBRICK」につづいて次は「FABRICK®」をつくろう、と。しかし、ファブリックって布の総称だから商標登録できるのかなと思ったら、つづりがちがうわけですね。あーこれおもしろいなと。
現在ではメディコム・トイのなかでも、かなり自由度が高い部署に成長しました。社内のスタッフからも信頼されていますし。

──渡邊さんは前職、なにをなさっていたんですか?

渡邊 アパレル業界にいました。赤司社長に制作物を勝手に送っていた当時は歯科技工士の学校に通っていたのですが、これは自分には無理なんじゃないかとその道を断念しました。おもちゃ好きだったのと、メディコム・トイの商品や赤司社長のインタビュー記事を雑誌などで見ていて、「なんて素晴らしい会社なんだ」と感じて、思い募って10年前、募集もしていなかったにもかかわらず連絡をとりました(笑)。でもメディコム・トイで働けることができたらなにかいいものをつくれるのではないかと思っていたんです。

そうしたら赤司社長よりお手紙をいただいて、「大変おもしろいものをつくりますね。今は受け皿がないですが、もし東京に来ることがあったら、ぜひ遊びに来てください」と。当時は京都在住だったんですが、真に受けちゃいまして(笑)。

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FABRICK シリーズ初期の展示写真

それでちょうどアパレルの会社が東京に支店を出すことになり、この機会でご挨拶できたらとご連絡をしてみたんです。

──ということは5年ものあいだ、メディコム・トイに対する気持ちをためていたんですね

渡邊 ええ。そのころはアパレルで働いていた時期で、携わっていた仕事も楽しかったのですが、 メディコム・トイで仕事がしたい思いは変わらずで、チャンスが来てしまったんですね。入社してみると、やはり自由度が高く、想像通りの会社でした。じつは自分が入社したさいのシミュレーションもしていたのですが、オモチャの世界は専門の人がたくさんいるから、そこで勝負してもなぁと思っていて、でも会社にたくさんの可能性をすごく感じたし、赤司社長の「オモチャとちがうモノづくりをしよう」という考えに共鳴して、オモチャ以外のわくで「FABRICK®」のようなことをしたらおもしろいのではないかと思って、はじまったんです。

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FABRICK 食器シリーズ

赤司 MLEという部署のおかげで、メディコム・トイというわく組みがひとまわり大きくなったと考えています。もうオモチャのみではなく、すべての生活の領域での演出を、彼のおかげでできるようになりましたから。ちなみに最初のころは、渡邊がすべてひとりで作業を行っていたんですよ。数々のアーティストとのやり取りをひとりで立ち回っていましたね。

渡邊 MLEという部署は、「生活」をオシャレに、楽しくするというコンセプトで動いています。「オモチャ」は飾ったり遊んだり、またコレクション性がありますが、MLEの商品は、楽しく、おもしろく、「生活のなかで使える要素」をくわえていきたいと思っているんです。

FABRICK と カリモク社とのコラボレーション家具


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