カムカムミニキーナ公演『蝶つがい』|THEATER
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2018年5月15日

カムカムミニキーナ公演『蝶つがい』|THEATER

THEATER|蝶のように、マイベイビー

カムカムミニキーナ第66回公演

カムカムミニキーナ66回目の作品となる『蝶つがい』が東京・大阪で開催される。北陸の伝承からインスピレーションを受けたユニークな作品だ。

Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)

北陸に伝わる伝承を土台にした新作

1990年の旗揚げ以降、松村武氏を中心に個性的な演劇を世に送り出し、高い評価を得ている劇団カムカムミニキーナ。66回目の作品となる『蝶つがい』は、北陸に伝わる伝承をユニークに描く。

気候は何者かに操られていた。真冬の北の大地に吹く海風は突き刺すように冷たくて、多くの者達は貝のように口を閉ざした。

「私は貝になりたい」。貝になった人々は次々と死に、その死体の山が幾重にも層をなして貝塚となったものが、後の世に発見されて社会の教科書にまで載ったことで、彼女は学ぶことができた。

彼女は人々をだまさねば救えないと考えた。大きな蛤をいくつも煮詰めて、その吐息を集めたガスで、皆に束の間の幻を見せた。やがて貝殻は開いて蝶になり、彼女の周りをひらひらと舞った。

その些細な蝶の動きが、周りに廻って機構を変えた。真冬の大地に春がやってきた。

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ところで彼女には師匠との約束があった。28年後のその日に、もし空が晴れていればまた会おうと師匠は言い残した。彼女は28年後のその日の天気を事前に知りたかった。

28年後のその日は果たして晴れるのか・・・。

今作も松村武氏が作・演出を担当。カムカムミニキーナの看板俳優 八嶋智人氏をはじめ、ゲストには2度目の出演となる小林健一氏、初出演の富岡晃一郎氏、谷川清美氏、仁藤萌乃氏ら実力ある俳優陣が顔を揃える。

大胆かつユニークな舞台と異彩を放つ俳優陣が織り成すカムカムミニキーナ作品。東京・大阪の2都市で公演を予定。ぜひこの舞台を五感でで感じて欲しい作品だ。

蝶つがい
作・演出・出演|松村武
出演|八嶋智人、吉田晋一、亀岡孝洋、仁藤萌乃、富岡晃一郎、小林健一、谷川清美 ほか

東京公演
公演期間|2018年05月17日(木)~05月27日(日)
チケット料金|【通常】5000円 【割引回】4500円 【U25割】3900円(劇団予約のみ取り扱い)
会場|座・高円寺1
東京都杉並区高円寺北2-1-2

大阪公演
公演期間|2018年6月2日(土)~3日(日)
チケット料金|【通常】5000円 【割引回】4500円 【U25割】3900円(劇団予約のみ取り扱い)
会場|近鉄アート館
大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-4-43

問い合わせ先

カムカムミニキーナ

http://www.3297.jp

           
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