萩原輝美 連載vol.117|春夏のバッグ・シューズ【ミラノ編】「トッズ」「バリー」「ジミーチュウ」
バッグ・シューズのトレンド【ミラノ編】「トッズ」「バリー」「ジミーチュウ」
強さよりも柔らかさ。70年代エフォートレスウーマンが戻ってきた。
70年代テイストのバッグ・シューズがたくさん登場しています。質感にこだわるパッチワークやきれいめインディゴアイテムが新鮮です。
Text by HAGIWARA Terumi
ミラノブランドに見るバッグ・シューズのトレンド
この春は70年代の自由な気分のファッションが気になります。ロングスカートでゆったりと、ふるふるっと揺れるフリルにリボン。ポイントはきれいな着こなし。緩過ぎず、きちんと感を出すのが今年風です。アグレッシブな頑張り女性ではなく、肩の力を抜いてゆったりと生きている人こそ凛とした逞しさが出てくる。
そこで大事なのは、クオリティと小物使いです。ショルダーバッグもたくさん登場していますが、バイカラーやトリコロールなど手加工が施されていたり。エキゾチックレザーなどで質感にこだわります。
「トッズ」のイタリアン・ガーデン
ミラノではトッズがイタリアン・ガーデンをテーマにコレクションを発表しました。アレッサンドラ・ファッキネッティがバッグとシューズをつなげて見せるプレタ・ポルテはシンプルで都会的な緩さがあります。白、グリーンを基調に、パンチングレザーでリーフモチーフを表現しています。
ぐっとモダンになった「バリー」
バリーがぐっとモダンになりました。プレゼンテーションで並べられたボディが着るプレタ・ポルテはこの春、旬のデニムをコーディネイトに加えています。小振りなボストンバッグに、しなやかにボディに寄り添うショルダーバッグ。中ヒールのバッグベルトのサンダルやスニーカーが軽さを添えます。
素材、ディテールにこだわる「ジミーチュウ」
ジミーチュウはアニマルプリントやラフィアのパッチワーク、フリンジ使いのショルダーバッグに注目です。シューズのストラップにも小さなスタッズが施こされています。インディゴブルーの小さなハンドバッグやスニーカーが人気を呼びそう。
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/