# 003 ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE ついに開幕
# 003 ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE ついに開幕!
伊勢丹新宿店 本館5階 ザ・ステージ#5にて、「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」のさまざまなアイテムが一堂に会する2週間が、先週3月4日よりはじまりました。
文=高橋理子写真=川本史織
現在、伊勢丹新宿店5階「ステージ#5」にて展示・販売中です
今回のこの取り組みは、伊勢丹リビングのバイヤーの方々が、お客さまへの新たな提案方法を模索するなかで生まれた企画です。
これまで各バイヤーがアイテムごとの縦割りのなかで商品提案をするというのが通常だったそうです。しかし、これほど幅広いアイテムを扱う“リビング”というカテゴリーにおいて、それでは広がりがないということで、少しずつその壁を壊し、横のつながりをつくりはじめていました。そして、とうとう今回はじめて全バイヤーが一丸となり、お客さまに新しいご提案をするという取り組み「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」が実現しました。
お客さまに対して新しい提案のかたちを生み出すことも大切ですが、それと同時に、ものが溢れるこの時代において、百貨店として商品をどのように提案していくべきなのかという問題に、きちんと向き合うための企画であったと私は感じています。
アイテムの壁を取り払い、バイヤーの方々が横並びになることだけではなく、商品にかかわる多くのひとが、立場の壁を越えておなじ位置に立ち、おなじ想いで取り組むことこそ、今回の企画の意義であったと思っています。
見えないところに大きな価値や意義が込められた商品。お客さまにとっても販売する側にとっても、また、生産者にとっても意義のあるものづくり。すべてのひとが、おなじ気持ちでそのものに向き合えること。難しいことかもしれませんが、目指すべきことであると考えています。
素敵なものや、使いやすいものというのは、世の中にあふれています。そのなかで、新たな商品を手にとっていただくためには、それ以上の価値を見出してもらう必要がある。トレーサビリティが当たり前となった昨今、生産者の想いを、販売者がどこまで伝えられるかが重要なのではないでしょうか。
今回の取り組みで、バイヤーの方々とともにものづくりの現場に足を運び、想いをおなじくすることが、いかに大切かということを共有できたと感じています。
短いサイクルで、つねに新しい提案をしなければならない百貨店という立場にあって、つくり手と向き合い、じっくりと時間をかけてものづくりをするということは難しいのかもしれません。そのような状況のもと、この企画が実現できたのも、一緒に取り組んだバイヤーの方々の熱意があったからこそだと思います。
これほど多くのアイテムを一度につくりだすということは、私にとってもはじめての経験でしたが、経済や流通の今を感じながらものづくりをできたことは、今後のさまざまな活動に活きてくるのではないかと思っています。
ぜひ伊勢丹でお手にとってみてください。