# 002 ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE
# 002 ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE
伊勢丹「オンリー・アイ」の新商品として、「HIROCOLEDGEの世界観を反映した、多種多様なリビングアイテムを共同開発したい」とのお声がけをいただき実現したコラボレーション。
これまでも、さまざまなアイテムを手がけてきましたが、機能も形状も素材も、これほど多岐にわたるものづくりを同時に行うのははじめてのことでした。
文=高橋理子
はじめて扱う素材や技術に出会い、なにができるだろうとわくわくと心が弾む時間
このような取り組みは、伊勢丹リビングとしてもはじめてのこと。まず、お話をいただいたのが昨年の10月。販売開始まで5ヵ月もないと知ったとき、実現は難しいと思いました。
しかし、バイヤーの方々の、これまでにない取り組みに対しての熱意や、ここからなにかを変えていきたいという未来を見据えた意気込みを感じ、決断しました。
この取り組みは本当にはじめてのことばかりで、かかわった全員がさまざまな壁にぶつかったと思います。そもそも、つねに忙しくされているバイヤーの方々が全員揃うこと自体がとても珍しいと聞いていました。
最初に全バイヤーと顔合わせをした際には、短時間でそれぞれの提案アイテムをご説明いただき、そのアイテムの多さに目が回りそうだったことを覚えています。
アイテム、素材、形状、製造方法、販売希望価格など、まずはバイヤーの方からご提案いただき、それに対してさまざまな意見をぶつけることで、製作アイテムを厳選していきました。
その後は、各メーカーの方々との打ち合わせの日々。はじめて扱う素材や技術に出会い、なにができるだろうとわくわくと心が弾む時間でした。
ただ美しいだけではなく、なにかを考えたり、知りたいと思うきっかけになるようなものを……
今回手がけたアイテムは、現在の生活にプラスすることで、暮らしをより豊かに楽しくするものです。
本来、機能するためには、色や柄は必要ないものもあるかもしれません。HIROCOLEDGEで扱っている手ぬぐいも、柄はなくても手ぬぐいとして十分機能します。しかも、染料を使用しないほうが、環境に優しいのです。
人は昔から、豊かな暮らしを求めてさまざまな努力を重ね、生活用品に機能性だけではなく、装飾性をもたせることにも力を注いできました。
新しい素材、色や柄などを表現する際に生まれた多くの技術は、進化を繰り返し、今では伝統と呼ばれるものも少なくありません。
ものが溢れ、さまざまな色や柄を手軽に楽しむことができる時代。
だからこそ、ただ美しいだけではなく、なにかを考えたり、知りたいと思うきっかけになるようなものを生み出したい。
人の目を楽しませ、生活に色を添えながらも、そのものが生まれるまでの歴史や技術、それをつくるひとや道具、素材のことなど、ものづくりの背景を伝えたい。
今回手がけたアイテムにも、それぞれに、語り尽くせぬほどのストーリーがあります。楽しんでお使いいただきながら、その背景にも興味をもっていただければ幸いです。