talking about wonder gift 2015 【平林奈緒美】|MARGARET HOWELL
MARGARET HOWELL|マーガレット・ハウエル
talking about wonder gift 2015
平林奈緒美が語る「贈りもののこだわり方」
「マーガレット・ハウエルではMHLカタログのアートディレクションをさせていただいていますが、以前から個人的にマーガレット・ハウエルの服が好きで着ています」というアートディレクター/グラフィックデザイナーの平林奈緒美さん。“ひととひとの間を繋ぐギフト”は、日常のなかにたくさんのヒントがあると語る。
Photographs by jamanadfixText by KAJII Makoto
当たりさわりのないものは贈らない
マーガレット・ハウエルは、シャツやニットなどベーシックだけど着丈が短かいのが気に入ったり、パジャマやナイトシャツが好きで自宅で愛用していたり。もともと英国好きで、メンズ好きなんですが、デザイナーのマーガレットさんご本人も素敵で、ライフスタイルもいろいろ紹介されて、服をつくっている背景が見えるのもいいですね。
私の英国好きの原点は、イギリスのグラフィックデザインが好きなんです。たとえば、オフィシャルな公共広告ほど過激なデザインだったり、アメリカ人が「良い」というのを、イギリス人は「悪くない」と言ったり、そういうことがイギリス人の気質・国民性をあらわしているなって。でも最近はロンドンからベルリンに浮気していますけど(笑)。
最近うれしかった贈りものとは
ギフトは、基本、とくに親しいひとにしか贈りません。当たりさわりのないものは贈らないので、いわゆる“消えモノ”はあまりあげません。仕事柄、ひとより本をたくさん見ているので、たとえば、置いておいてきれいなビジュアル本などをよくプレゼントします。
いただくものでは、私の誕生日に毎年おなじシャンパンをくれる友人がいて、その銘柄のシャンパンは自分で買って飲みません(笑)。最近うれしかった贈りものは、イギリスで賞をいただいたお祝いのパーティで、マーガレット・ハウエルのハウスホールドグッズでも扱っている「プライウッド トレイ」をいただきました。家具や彫刻、建築プロジェクトまで手がける英国在住のアサフ・トルコフスキーによるデザインのカバ材の合板を使ったラウンドトレイで、とても気に入っています。
ハウスホールドグッズは、「マーガレット・ハウエルの服を買いに行ったついでに、こんなものが手もとにあったら素敵」だと思わせるラインナップで、トレイやトローリーなどを専門に手がけているカイメットのトレイは、自宅とオフィスで愛用しています。
今年のギフトカタログに載っているものだと、ボディプロダクトや湯たんぽカバー、ハンドメイドのタイルなどに惹かれます。湯たんぽカバーは毎年もらったらとてもうれしいかも。
平林奈緒美がかんがえる“大人の贈りもの”
私と同世代の女性は、もう何でも持っているし、何でも自分で買えるというひとが多いので、当たりさわりのないモノだと、贈った/もらった事実だけになってしまいます。だから、値段に関係なく、もらったことに意味があるモノをかんがえますね。
私の家をリフォームしたとき、ソニア・パークさんがアンティークライトを見つけてきてプレゼントしてくれたんですが、もう何年も前に、そのライトが欲しいって話をしていたんですね。おなじように、彼女が着ていた服が素敵だったので、羨ましいと合うたびに言っていたら、数年後のあるときにふと、しかも自作の刺繍入りの袋に入れてプレゼントしてくれたり。ひととひとの間を繋ぐギフトは、日常のなかにたくさんのヒントがあると思います。
平林奈緒美|HIRABAYASHI Naomi
アートディレクター/グラフィックデザイナー
東京都生まれ。1992年武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業後、株式会社資生堂(宣伝制作部)入社。2002年より1年間ロンドンのデザインスタジオ「MadeThought」に出向。04年12月資生堂を退社し、05年1月よりフリーで活動開始。主な仕事に、(marunouchi) HOUSE、la kagu、UNITED ARROWSなどのアートディレクション、HOPE、NTT DOCOMOパッケージデザイン、矢野顕子・宇多田ヒカル・DREAMS COME TRUEなどのCDジャケットデザイン、雑誌『GINZA』のアートディレクションなど。NY ADC 金賞 / 銀賞、British D&AD 銀賞、JAGDA新人賞、東京ADC賞、東京TDC賞、グッドデザイン賞など受賞多数。
アングローバル
Tel. 03-5467-7874(MENS)
Tel. 03-5467-7864(WOMENS/HOUSEHOLD GOODS)
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