日本人ならではの “ほのか” という美意識を表現した2015-16年秋冬コレクション|matohu
FASHION / WOMEN
2015年6月16日

日本人ならではの “ほのか” という美意識を表現した2015-16年秋冬コレクション|matohu

matohu|まとふ

暗闇に灯るわずかな光が写し出す服の色の美しさ

“ほのか”という美意識を表現した2015-16年秋冬コレクション

ショー会場は暗闇の空間が広がり、ランウェイにはロウソクのほのあかりが灯る行灯が整然とならべられた。ショーが始まると、数カ所に配置された明かりの位置にモデルが立ち止まる ―― 闇から光に現れたときに、服が繊細な光を放つ「matohu(まとふ)」の2015-16年秋冬コレクションを紹介する。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

コレクションテーマは “ほのか”

「日本の美意識が通底するあたらしい服の創造」をコンセプトに、文化や歴史を大切にしながら、現代人の心に響く魅力ある “デザイン” を生み出し、それを深い “言葉” で表現し、共感者の輪を拡げていく “場” を作っていくことを追究するブランド「まとふ」。デザイン、言葉、場の3つを通じて、多様で心豊かな世界をつくりあげている。

“ほのか” をテーマに据えた今コレクションでは、暗闇に灯るわずかな光が写し出す色の美しさに注目。ほのかとはかすかな気配を心や感覚がとらえて身近に引き寄せ、より強く感じようとする美意識で、日本人は「ほのあかり」や「ほのかな香り」、「ほのかな色」などをより鋭敏に捉えて愛でてきた歴史をもつ。

matohu|2015-16年秋冬コレクション

matohu|2015-16年秋冬コレクション

matohu|2015-16年秋冬コレクション

暗闇の空間、ランウェイには灯り

2015-16年秋冬シーズンは、その日本人ならではの “ほのか” な美意識をファッションとして、よりコンテンポラリーに落とし込んだコレクションを展開。

テキスタイルは、闇の中でほのかに光るようなラメ糸がはいった織物、凹凸の立体がほのあかりのなかで浮かび上がるボンディング生地、闇のかなでもシルエットがわかるようなボリュームのあるカッティング、暗くても見えるような赤い大きな菱型のジャカードなどを用い、ランウェイに灯った明かりに、服を纏ったモデルがゆっくり立ち止まることで、テキスタイルが放つ個性が柔らかく煌めいた。

matohu 表参道本店
東京都渋谷区神宮前5-9-25 1F
Tel. 03-6805-1597
営業時間|11:00~20:00
http://www.matohu.com

           
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