デザイナーが語る2015年春夏コレクション|CHRISTIAN PELLIZZARI
CHRISTIAN PELLIZZARI|クリスチャン ペリザーリ
「アルマーニ 若手支援プロジェクト」に選ばれた新進デザイナー
クリスチャン・ペリザーリが語る2015年春夏コレクション(1)
今年6月、ジョルジオ・アルマーニ氏が主催する「若手支援プロジェクト」に選出され、世界中が注目するようになったブランド「CHRISTIAN PELLIZZARI(クリスチャン ペリザーリ)」のデザイナー、クリスチャン・ペリザーリが来日。メンズとウィメンズの両方を展開する最新コレクションを語った。
KAJII Makoto (OPENERS)
突然、大きな世界が私を見るようになった
デザイナー、クリスチャン・ペリザーリ氏は、イタリアの北東部に位置するトレヴィーゾ出身で、数々のメゾンで経験を積んだのち、2011年に自身の名を冠したブランド「クリスチャン ペリザーリ」でデビュー。今回、10年ぶりに2回目の来日を果たした。
「10年前はまだ学生で、観光目的で来日しました。今回は、デザイナーとして、日本のバイヤーやファッションが好きな方たちと実際に交流しながら、今、日本では何がホットなのか、マーケットの動きなどを理解したいと思い来ました。日本はとても好きですね。10年前に比べて、ファッションシーンが早く動いている感じを受けます」とクリスチャン・ペリザーリ氏。
ジョルジオ・アルマーニ氏が主催する「若手支援プロジェクト」に選出されたときは、「それまでは、限られた人びとに対して、自分の好きなことをやっていましたが、ジョルジオに選ばれたことで大きな変化が起きました。突然、大きな世界が私を見るようになって、期待を感じたし、偉大なデザイナーのサポートはとてもうれしかった」と語る。
「ジョルジオからは、とくにメンズに対して彼とは違う感覚に興味を持ってくれたのだと思う。ジョルジオの提示するメンズはクラシックだが、私のメンズは色で楽しく遊んだり、もっとポップな感覚があります。もちろんまだまだ未熟だけど、成長の可能性を感じてくれたと思っています」
どんなオケージョンでも楽しめるスペシャルな服を
今年6月に建築家の安藤忠雄が手がけた「アルマーニ・テアトロ」のステージで2015年春夏コレクションを発表したクリスチャン ペリザーリ。ミラノ発の新進デザイナーとして、多くのメディアが彼のコレクションに注目し、取り上げた。「2011年にブランドをスタートさせるとき、“どんなオケージョンでも楽しめるスペシャルな服”を目指してデザインを始めました。アルマーニ・テアトロで発表した今コレクションは、その延長線上として、インターナショナルに向け、無名な私を知ってもらうとても良い機会となりました。ランウェイではメンズ28体、ウィメンズ5体を紹介しましたが、自分はとても満足したコレクションで、これからもっともっと進化させていきたい」。
CHRISTIAN PELLIZZARI|クリスチャン ペリザーリ
「アルマーニ 若手支援プロジェクト」に選ばれた新進デザイナー
クリスチャン・ペリザーリが語る2015年春夏コレクション(2)
「クリスチャン ペリザーリ」のコレクションは、メンズ・ウィメンズともに、テーラードとスポーツの融合や、ウィメンズでは、“コーデドレス” と呼ぶ、異素材の組み合わせの一日快適に着こなせるオールインワンのワンピースなど、リラックスしたミックス感覚が特徴。気負わずデイリーにも、夜のパーティにも着られる服を提案する。
メンズとウィメンズのデザインの違いとは
「メンズを手がけていて面白いのは、厳然とある男の服のルールを守りながら、クリエイティブにつくるのが楽しい。クラシックを現代的にしていくのが一番エキサイティングですね。一方、ウィメンズは自由に想像できるのが面白い。ウィメンズはイメージ、メンズはクオリティを求めています」と、クリスチャン・ペリザーリ氏。
好きなデザイナーをたずねると、「いろいろなデザイナーがそれぞれの理由で好きですが、クリエイティブの視点では、ドリス・ヴァン・ノッテンに注目しています。もちろんジョルジオ・アルマーニも尊敬しています。また、サンローランを手がけるエディ・スリマンは、セールスという観点で注目するようになりました」と語る。
若きアルマーニに敬意を表したメンズライン
クリスチャン ペリザーリの2015年春夏コレクションのメンズは、映画『アメリカン・ジゴロ』(1980年公開)からインスピレーションを得ている。その理由を聞くと、「この映画の主人公を演じたリチャード・ギアの衣裳は、当時まだ無名に近かったジョルジオ・アルマーニが手がけたもの。今回は、アルマーニに選ばれたことに敬意を表して、アメリカン・ジゴロの世界を、自分のイメージで再現したいと思いました」
「コレクションは、夏のまばゆい太陽の下で、明るい色を着る “昼” と、落ち着いたグレーやベージュをメインにした “夜” をイメージ。昼と夜の両方で着こなせるスタイリングを提案しています。メンズは、色と素材を感じておしゃれを楽しんでほしいし、ウィメンズは、スウェットとスカートがついた一枚仕立てのワンピースが代表するように、楽で快適に着られる服をデイリーに楽しんでほしい」とペリザーリ氏。
「私たちイタリア人がファッションデザインについて恵まれているのは、良質な生地と、手作りの伝統があること。そして、クリエイティブなのによく売れるモノを作れることです」とイタリアン・デザインの良さをアピールした。
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