中田英寿がトライオンで訪れたパリのアトリエ(1)|JOHN LOBB
FASHION / MEN
2015年5月26日

中田英寿がトライオンで訪れたパリのアトリエ(1)|JOHN LOBB

JOHN LOBB|ジョンロブ

パリ・モガドー通り32番地にあるジョンロブ ビスポークの聖地

中田英寿がトライオンで訪れたパリのアトリエ(1)

1863年にプリンス・オブ・ウェールズのために靴を製作し、1866年にロンドンに店をオープン。そして1902年にパリに進出し、1976年にエルメスグループに入ったジョンロブ。既製靴(レディーメイド)の工場はイギリス・ノーサンプトンにあるが、誂え(ビスポーク)はすべて、このパリのアトリエで製作される。

中田英寿、ジョンロブの職人と対峙する(メジャーメント・4)

Text by MATSUNAGA MaikoPhotographs by MATSUNAGA Manabu

写真からも機械の音が聞こえてこない

パリの中心部、モガドー通りにあるビスポークアトリエの2階は、天井が高く自然光の差し込む美しいスペースだ。そんななかでジョンロブの有能な職人たちは、靴づくりの行程のすべてを分業で、手作業で進めている。

アトリエに入ると、ひとつ目の部屋で、フランソワ・マドニーニ氏を含むマスターラストメーカー3人が大きな木のテーブルで作業をしている。フランソワ、ジョン、ミッシェルの3人が“フォーミエ(フォーム)"をの製作を担当。部屋の中にはゆったりとした空気が流れる。

つぎの部屋には、明るい窓際にビスポークの行程順に机が並べられ、スムーズに流れ作業がおこなえるようになっている。

型紙を引くパトロニエ(パトロン)、革の一番上質なところを選ぶ“ラ・ルヴェ”の担当はヒューゴ、型紙通りに革を切る“クップ(カット)”はノエミが担当。

つぎに、裏地をつけて縫いつける“ラプレタージュ”は、イザベル、エディット、カリーヌが担当する。そしてソールを縫いつける“モンタージュ”は、クリストフとオリヴィエが担う。

それぞれのスペシャリストが一足の靴と向き合う

靴ができあがると、マスターラストメーカーのミッシェルが革のソールの部分にロゴ印を押しに、1階の作業場へ降りて行く。その隣には、シデの木を削り込んだ木型(ラスト)が保存されている部屋がつづく。

注文を受け、トライオン(仮縫い)をおこなうたびに木型も変化し成長していく。いうなれば、木型の補正はその人の歩んできた痕跡ともいえる。なんともロマンチックではないか。

中田英寿がトライオンで訪れたパリのアトリエ(2)につづく

ジョンロブ「ビスポーク」
価格|99万3600円~(税込)
※同一ラストでの2足目以降は89万1000円
期間|メジャーメントから約4カ月でトライオン(仮縫い)、さらに約4カ月後に納品

ジョン ロブ ジャパン
Tel. 03-6267-6010
http://www.johnlobb.com/jp

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