FASHION /
MEN
2015年1月13日
BLIND MAN TOGS|“銀のスプーン”から生まれるアクセサリー
BLIND MAN TOGS|ブラインド マン トグス
“銀のスプーン”を素材にアクセサリーを製作
ヴィンテージの世界観を愛する最注目ブランド
一つとしておなじモノがない「過去」と「現在」が入り混ざったアクセサリーを、愛と平和への願いとともに「未来」に伝えてゆく――アクセサリーブランド「BLAIND MAN TOGS(ブライド マン トグス)」は、先人たちが築いてきた伝統と技術を継承しつつ、現代の感性を取り入れたあたらしいデザインを創りだしている。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
銀のスプーンを贈る風習
「銀のスプーンをくわえて生まれてきた子どもは幸せな人生を送ることができる」という言い伝えが中世ヨーロッパでは広く伝わっていた。
人びとはそれを信じ、子どもの誕生の際には祝福と“永遠の幸せ”という願いを込めて銀のスプーンを贈るという風習があった。この銀のスプーンは、魔除けの意味と、「一生食べものに困らないように」という願いをあらわしている。
銀には魔除けの力があり、高い精神力を象徴する神聖なものだったが、貧富の差が激しい当時は、一部の裕福な人たちだけしか銀の食器を手にすることができず、一般の人びとにとっては大変高価なものであり手にすることの叶わない憧れの品であった。人びとの強い憧れが「銀のスプーンを贈る」という風習を世界に広げ、一つの文化として成熟させていった。
アクセサリーブランド、ブライド マン トグスは、そんな「幸福」という意味をもつ、一つひとつ柄のちがうヴィンテージのシルバースプーンを買い付け、スプーンの柄はそのままに、三つ編みや、細かく削りだしたピースマークやハートなど、非常に繊細な加工をあらたにほどこしている。