POGGY’S FILTER|vol.10 江川“YOPPI”芳文さん、AKEEM THE DREAMさん(前編)
FASHION / MEN
2019年10月4日

POGGY’S FILTER|vol.10 江川“YOPPI”芳文さん、AKEEM THE DREAMさん(前編)

Tシャツをキャンバスに置き換えたフューチュラとスタッシュ

POGGY AKEEMさんはいつからヘクティクに参加を?

AKEEM 初期の頃からいましたね。

YOPPI 俺のほうから誘って。大学を中退させて、こっちに就職してもらいました(笑)。

POGGY 当時はどういうところに買い付けに行っていたんですか?

YOPPI ボストンのアウトレットに行ったり、あとはニューヨークのモールやお店を回ったり、ニュージャージーとかにも行ったりしていました。

POGGY その頃は、どういう視点で買い付けしてたんですか? 「あのアーティストが着ているやつ」みたいに?

YOPPI もちろん、そういうのもありましたけど、HELLY HANSEN(ヘリー・ハンセン)とかReebok(リーボック)のナイロンジャケットとか、そういうのばっかり買ってましたね。ヘリー・ハンセンもリーボックのナイロンジャケットも日本にほとんど入ってなかったんで、とんでもなく売れました。

AKEEM 今思うと、90年代はヒップホップのゴールデンエラだったので、いろんなアーティストや作品が出てきていたんですよね。その頃のファッションをモロにフォローしてたから、そういうのが色濃く出ていたと思います。あと、ヘクティックの買い付けの基準は、リーボックのナイロンジャケットだとしたら、黒、白、赤、紺、緑のオプションがあったとしても、多分、そのうちの紺と黒、緑などのシックな色を選んでましたよね。

YOPPI それは真柄さんが、売れ筋っていうのを分かっていた人だから。でも、俺は差し色命だった(笑)。

POGGY (笑)4番バッター好きなタイプですね。

YOPPI いつも買い付けの時に「一体、これは誰が買うんですか?」って、真柄さんに言われながら戦ってました。

POGGY そういう中で、当時のニューヨークのストリートブランドとかも買い付けるようになっていったわけですか?

YOPPI ブルックリンにあったLordz of Brooklyn(ローズ・オブ・ブルックリン)のお店で、STASH(スタッシュ)がやっていたSUBWARE(サブウェア)の電車の刺繍のスウェットがあったんですよ。しかも色がグリーンで。「これを買い付けたい」って言ったら、真柄さんに「誰が電車の刺繍のスウェットを買うんですか?」って言われて(笑)。

AKEEM あはは(笑)そうですよね〜。その時は、東海岸発信のDIYストリートウェアが盛り上がってた時期でしたよね。SSUR(サー)とか、ちょい後かもしれないけどZOO YORK(ズー・ヨーク)とかSupreme(シュプリーム)とか。サブウェアもそんな中の一つで。ストリートブランドのニュージェネレーションが色々登場してましたね。

YOPPI 真柄さん的にはそういうブランドのことは、最初はあんまり理解していなかったと思うんですよね。RALPH LAUREN(ラルフ・ローレン)とかEDDIE BAUER(エディー・バウアー)みたいな、売れるブランドのことは分かってたと思うんですけど、そういう小さいブランドは、まだそんなに世に出てなくて、これが良いのかどうかもうっすらしてたような状況で。けど、俺はアンテナがビンビンだったので、「これを買いたい、あれも買いたい」って。俺を誘って買い付けに行くってことは、そういうことなんだろうって。

AKEEM 結果、打率はどのくらいだったの?

YOPPI 打率は悪かったね(笑)。電車の刺繍のやつも、一枚しか買ってくれなかったんですけど、結局、それは何ヶ月も残ることになった。

AKEEM 死に筋になってた(笑)。

YOPPI でも、新商品としての立ち位置としては成立していて。常に何か面白い、見たことのないものがあるお店ではあって。

POGGY グラフィティの人が洋服を作ったりっていうのは、その当時はまだやっている人たちがいなかったと思いますが、サブウェアのことはすでに知っていたわけですか?

AKEEM氏私物
YOPPI サブウェアを始める前のGFSっていうのがそもそものスタートで。すごく衝撃を受けましたね。

AKEEM GFSはフューチュラとスタッシュとGERB(ガーブ)っていう三人がやっていて、ストリートウェアの元祖みたいなのブランドでしたね。ニューヨークのグラフィティをメインのテーマにしたブランドだったんですけど、PHILLIES BLUNT(フィリーズ・ブラント)のロゴがプリントされたのが、GFSが出していた一番有名なTシャツだったと思います。

YOPPI けど、そのTシャツをどうやって買うのかっていうのが全然分からなくて。

AKEEM スタッシュがデザインしたTシャツがあったり、フューチュラがミリタリーをテーマにしていたTシャツがあったり、グラフィティやNYのライフスタイルからヒントを得た様々な名作デザインがTシャツとなってGFSから発表されていたんですけど、ウチらが買い付けだしたのは、サブウェアになってからですね。

POGGY その当時はインターネットもない状況で、どうやって情報を得ていたんですか?

AKEEM 当時の主な情報源はDJ’s Choiceに売ってたヒップホップのミュージックビデオや、スケシンさんやシンゴスターさんから借りたヒップホップ関係のお宝映像VHSだった気がします。あとは、買い付けに行った時に必ずSoho Graff (現Scrap Yard)ってところで雑誌とかビデオを買ってました。

YOPPI GFSもカタログとかは、ずっとあったんですよね。けど、まだスタッシュと巡り合ってはいなくて。でも、GFSとサブウェアを同じスタッシュがやっているっていうのは何となく分かっていて。それを少数だけだけど、見つけたら買ってきて。「誰が買うんですか?」って真柄さんに何回も釘を刺されながら。

POGGY (笑)

YOPPI GFSもサブウェアも当時、フューチュラやスタッシュがTシャツをキャンバスに置き換えてデザインしているっていうのが、コンセプトとしてすごくて。

AKEEM ヤバいグラフィティピースを手がけたり作品を作ることはさることながら誰もが楽しめるTシャツをアートピースへと昇華させちゃうところにグッときますよね。
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