FUJITO 2013-14年秋冬コレクション
見た目はクラシックにして軽い着心地というバランス
世界観を深めつつ、 リアルなルックを構築
今年6月に福岡・長浜にある直営店「Directors」が移転オープンして注目を集めるブランド「FUJITO(フジト)」。今シーズンのルック撮影についてデザイナーの藤戸 剛氏は、「今回からスタイリストの田中伸紀さんにお願いして福岡で撮影しました。普段からもの作りをしている福岡の制作スタッフにくわえて、東京で活躍している田中さんとのお仕事はとても刺激的です。細かい小物使いなどにより、よりリアルなルックに仕上がっています」と出来上がりを語る。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
つねにリアルクローズであること
──2013-14年秋冬コレクションのテーマ/コンセプトは?
テーマはとくに設けていませんが、今シーズンはややブリティッシュな香りのするアイテムが増えています。そのなかでブランドとしてつねにリアルクローズであることを心がけています。
また、クラシックな雰囲気のツイードを使用しながら、中綿に軽くて暖かいシンサレートを使うなど、見た目のクラシックさと軽い着心地のバランスを気にかけたコレクションになっています。
──今シーズンのキールック(コーディネイト)は?
オレンジの3レイヤーコートにチェックのシャツをあわせたルックです。ラフに首に巻いたグレーのマフラーが全体のトーンを抑える役割をしています。
キーアイテムはキルティングベスト、キーカラーはオレンジ
──キーアイテムとキーカラーは?
今季のキーアイテムは、リバーシブルのキルティングベストです。シャイニーなナイロン面をコートのインナーとして、さらにツイード面をニットやC.P.Oシャツなどに重ねてと、とても使いやすいアイテムですね。シンサレートの中綿仕様ですので、防寒性も備えています。
キーカラーはオレンジです。ブラウンやネイビーの定番色に明るい希望が感じられるオレンジ色を使って、はっとするような着こなしをしていただきたいです。
──今シーズンこだわった「素材」は?
起毛したモールスキンです。スウェードのような風合いでいて、柔らかく軽い。着ている方にストレスを感じさせません。見た目以上に着ている本人だけにより感じていただける、そんな素材にすごく惹かれます。
──デザイナーの仕事のやりがいとは?
我々は福岡市の中心地から少しだけ離れた長浜という港町でデザインをし、そこで「FUJITO」の直営店も運営しています。自分たちがデザインした洋服が国内の工場を経て、全国の取扱店に卸して、僕らのお店で売ることができる。自分がデザインしたものが目の前で売れていくというのは純粋にうれしいです。
僕自身もお店で接客しますが、直接お客さまから意見を聞けるのは怖い反面とてもありがたいです。このようにほんの少しですが、自分たちの規模感で完結できる世界があります。なかなか思い通りにいかない世の中ですが、まずは目に見える範囲で、気持ちよく完結できる何かがあると、少しだけ気分が豊かになるような気がしています。些細なことですが、その毎日がやりがいだと思っています。
──ファンにメッセージを。
派手なデザインはありませんが、着るととても心地よいアイテムに仕上がりました。ご自身が持っているワードローブの一部にぜひ「FUJITO」をくわえてください。そしてすでにお持ちのアイテムとの組み合わせを楽しんでいただけるとうれしいです。
<主な取り扱い店>
直営店「Directors」(http://www.wstra.com/)、BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS 渋谷公園通り店、京都店、神戸三宮店、福岡店、熊本店(www.beautyandyouth.jp)、Burnish(http://www.burnish354.com)、Roundabout(http://roundabout.to)、rumors(http://rumors.jp)
問い合わせ
Directors
福岡県福岡市中央区長浜2-4 新長浜ビル120
Tel. 092-733-3997
営業時間|12:00~20:00
www.wstra.com