HUM & RAWER 2013-14年秋冬コレクション

HUM & RAWER｜ハムアンドロワー

テキストや音楽に用いられる“CUT UP”技法を洋服に落とし込んだコレクション

カジュアルとドレスのハイブリッドを楽しむ

「今季、アウターはコートのみでの展開で、イギリスのventile®社（ベンタイル）コットンを使用したステンカラ―コートや、イタリアのPONTETORTO（ポンテトルト）社の生地を使用したチェスターコートなど、伝統を重んじたオーセンティックなアイテムに仕上げています」と語る「HUM & RAWER（ハムアンドロワー）」のデザイナー濱田博昭氏。今シーズンのテーマ“CUT UP”を解説する。

Text by KAJII Makoto （OPENERS）

アイテムのレイヤードで、“人間の表と裏”を表現

──2013-14年秋冬コレクションのテーマ／コンセプトは？

今シーズンのテーマは“CUT UP”です。カジュアルな要素とドレスの要素、それぞれが混ざり合わさることがCUT UPであり、ハムアンドロワーの根幹のスタイルとして提案します。
アウターはコートのみでの展開で、インナーはクレイジーパターンのギンガムチェックシャツや、あえて生地の表裏を混同させたリバーシブルシャツ、ジップの後付けや襟の断ち切りなど、テーマ性を強く反映させたラインナップになっています。
それらのアイテムをレイヤードし、トラディショナルなコートによって包み隠すことで“人間の表と裏”を表現しました。

──今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは？

無機質なコンクリート空間にハットとチェスターフィールドコートのショットは、“CUT UP＝カットアップ”技法の発展に寄与したアメリカの作家、ウィリアム・バロウズをイメージしています。デジタルの写真のなかにインスタントカメラで撮った写真を差し込むことでよりテーマ性を反映させています。

──今シーズンのキールック（コーディネイト）は？

写真上左の、クレイジーパターンのギンガムチェックシャツにBOXシルエットのチェックシャツをレイヤードして、その上からパープルのチェスターフィールドコートを羽織ったルックです。