自然がもつ力強さ、美しさ、静けさ、怖さを洋服で表現

――2013-14年秋冬コレクションのテーマ／コンセプトは？

テーマの“BLUE”とは地球、すなわち自然をあらわしています。自然がもつ力強さ、美しさ、静けさ、怖さを洋服に落とし込みました。力強さを機能性とアイテムの完成度で表現し、美しさ、静けさをデザインで表現、そして怖さを全体的なスタイリングや色、写真で表現したコレクションです。

――今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは？

テーマと実際の洋服とを結びつけるのは難しく、あくまでイメージとしてだったので、背景の色に合わず現場で色を変更することもありますし、現場に行ってみて感じることはいつも大事にしています。今回は、ちょうど雨が降ってきてイメージの薄暗い感じが出たので、そういう意味では運も良かったと思います。

――今シーズンのキールック（コーディネイト）は？

森の自然色に溶け込むようなアウター類、キレイな葉や花をイメージしたシャツやジャケット、きこりのイメージの太いインディゴデニムパンツ、ダークな森のイメージのブラックデニムやネイビーの上下セットアップなどに注目してください。

――キーアイテムとキーカラーは？

アイテムでは、「リバーシブルのアスレチックダウンジャケット」は、表はスタジャンのデザインで、裏側はMA-1の素材を用いたキルティングデザインになっています。ダウン入りなので保温性も高く、ほかにはないアイテムとなっています。また、「ウォッシャブルウールの接結セーター」は、裏面にコットンを使用し、チクチクしないようにしています。スウェットとセーターのあいだのアイテムとしての提案です。「ゴートレザーを使用したフライトジャケット」は、裏地からリブにいたるまですべてオリジナルで作成。ゴートの特性を生かした軽くて丈夫なアイテムです。
キーカラーは、アーミーグリーン、淡いパープルです。

――今シーズンこだわった「素材」は？

素材は今までで一番多くオリジナルの生地を作ったシーズンとなっています。そのなかでもこだわった生地といえば綿ウールのツイル生地です。縦糸にウール、緯糸に綿を使用していますが、カチオン染めという特殊な染色方法により、ウールなのにムラ感が出るような作り方をしています。今シーズン一番のオススメ生地です。こういう一見地味な生地にこそ、こだわりをもって作りつづけたいです。

――デザイナーの仕事のやりがいとは？

自分のイメージが洋服というツールを使用して具体化されるわけですから、ファッションに限らず理想が現実になっていくことは、物作りをしているひとや、デザイナーという立場のひとにとっては一番幸せなことじゃないかと思います。

――ファンにメッセージを。

8月末～9月上旬にショップをオープン予定です。

＜主な取り扱い店＞
BIRTHDEATH（東京）、DETOROA（岩手）、CELL No EIGHT（名古屋）、MATIN VINTAGE CLOTHES（富山）、TIPSY（石川）、Light the Fire（福島）、UNREAL REAL CLOTHES（福岡）、have a golden day（奈良）、Sancet（鹿児島）、HANKYU Nishinomiya（兵庫）ほか。

問い合わせ
BUG INDUSTRY（バグ インダストリー）
Tel. 03-5809-1579
www.fill-the-bill.com/