MAGNANNI│マグナーニ
MAGNANNI│マグナーニ
実直で丁寧な靴づくりを3世代にわたり継承
スペイン靴の真髄
マッケイ製法のバリエーションである「ボロネーゼ製法」を駆使し、“最高級の既製靴をつくるシューズファクトリー”と賞賛される、スペインを代表するブランド『マグナーニ』。去る2011年11月、マグナーニ・インク社の代表取締役社長パスクァル・ブランコ氏、本社スペイン工場の製造部門の責任者ミゲ-ル・ブランコ氏が来日し、銀座三越にて、そのクラフツマンシップを披露した。パスクァル・ブランコ氏に話を聞き、マグナーニの魅力に迫る。
Text by MATSUDA natsuki(OPENERS)
ハンドフィニッシュによる「色入れ」とは
マグナーニは1954年、学生時代から靴のパタンナーとして活動していたセバスチャン・ブランコ・アルドマールにより創業。血縁者が代々受け継ぎ、現在もデザインから販売流通にいたるまで同族経営を貫き、製品のクオリティコントロールを徹底している。
「6人兄弟すべてがブランドにかかわっているんですよ」と説明してくれたのは、マグナーニ・インクの代表を務めるパスクァル・ブランコ氏。マグナーニを支え、スペイン本社で“色の魔術師”の異名をとる製造部内責任者のミゲール・ブランコ氏とともに来日し、銀座三越にて製作実演受注会を開催した。
裏革を袋状に仕立てることで、足を360度包み込むような優しいフィット感が得られるボロネーゼ製法を軸に、軽さと屈曲性に富んだ快適な紳士靴を生みつづけているマグナーニ。そして革靴に芸術的なハンドフィニッシュで色入れをほどこす。ヨーロッパにおいても、ごくかぎられたブランドしかできない製法で、180にも及ぶ工程を熟練の職人による手仕事でおこない、伝統を重んじた靴づくりをつづけている。
とはいえ日々めまぐるしくトレンドが移り変わる現代、どのようなインスピレーションを大切にしているのかをたずねると「マーケットリサーチはもちろん、さまざまな場所へ旅行します。もっとも重要なのは、各国で出会うひとびとや、お客様とのコミュニケーション。どんな靴を求めているのかを聞き、ニーズやトレンドをマグナーニのフィルターを通し提案します」とこたえるパスクァル氏。
スペインのみならずアメリカや日本など各国で熱烈なファンをもち、サッカースペイン代表選手や、世界各国の著名人など多くの顧客を満足させている。「ラスト(木型)のバリエーションも、マーケットによりトレンドがちがうので40種類くらいつくっています。毎シーズン全世界で、450~500種類のスタイルがあるのでぴったりの一足が必ずみつかるはずです」とパスクァル氏。すべてにおいて実直な仕事ぶりである。
さらに「今季のトレンドはトウが丸く、短いラストのデザインが旬。注目素材はスエードで、素足で履くのがお薦めです。“ドレスカジュアル”をコンセプトに、ノータイ、スポーツジャケット、テーパードパンツなどを合わせるコーディネイトはいかがでしょうか」とアドバイス。
美しく、足に吸いつくような柔らかい履き心地を体感できる靴のパターンオーダー受注会が、下記の日程で開催される。当日は10数色から色を選んでオーダー可能。大阪梅田阪急メンズ館のみ、目の前で色入れをおこない、トウの陰影やグラデーションカラーのリクエストも可能な製作実演受注会をおこなう。この機会に、ぜひこだわりの一足を手に入れたい。
三越日本橋本店 本館2F|3月20日(火)
銀座三越店 7F|3月21日(水)
大阪タカシマヤ店 2F|3月23日(金)
大阪梅田阪急メンズ館 1F|3月24日(土)、3月25日(日)
オークニジャパン
Tel.03-3874-0092