Old Established Brand & Designers Brand
特集|この冬に着たい、メンズのライダーズジャケット
1953年のアメリカ映画『乱暴者(The Wild One)』。バイカー集団のリーダー役を演じ、ダブルのライダーズジャケットを着こなしたマーロン・ブランドの姿に、当時、多くの人が憧れを抱いた。その後も、多くの俳優やロックミュージシャンがこのジャケットを愛用したことで、現在では、秋冬シーズンを代表するアウターとして定番化した。今季、多くのブランドからライダーズジャケットがリリースされている。2体のコーディネートの提案に加え、Page2とPage3では、老舗のブランドとデザイナーズブランドを合わせた16着をピックアップ。
Photographs by JAMANDFIXStyling by NISHIMATA JunichiText by MURAMATSU Ryo(OPENERS)
2 Coordinates of Rider's Jacket
Casual Style|カジュアルなスタイルオーセンティックな「ルイスレザーズ」の定番のライダーズジャケットに、愛らしいタートルネックのセーターと浅い色味のジーンズを合わせたカジュアルなスタイル。ジャケットのハードな印象を抑えた、大人のための上品なコーディネートに仕上がっている。マフラーや腕時計といった小物使いもポイント。
Elegant Style|エレガントなスタイル「サンローラン」のモダンなライダーズジャケットを使ったエレガントなスタイル。ブロードのシャツに合わせた、Vネックのハイゲージニットとさり気ないウィンドーペーンチェックをのせたスラックスとの同系色の組み合わせが美しい。レザーのグローブとブーツがドレッシーな雰囲気をさらに引き立てる。
Old Established Brand & Designers Brand
今シーズン、手に入れたいおすすめのブランド 01→08
今シーズン、おすすめの16着を紹介する。ライダーズジャケットを作りつづける老舗のブランドの定番アイテムと、国内外のデザイナーズブランドのものをラインナップ。現在、多くのショップで展開されている、レザーを使った、ダブルのデザインのタイプを中心にセレクトした。
エディ・スリマンによる本格的な一着
01 Saint Laurent
価格|56万5920円
「サンローラン」のスタンダードアイテム「L01 モーターサイクル ジャケット」。光沢感のある上質なラムレザーを使ったこのモデルは、ウエストについたベルトループと、シルバーのオリジナルのジッパーが目を引き付ける。シルエットはタイトで、着丈は短め。イタリア製/イヴ・サンローラン
極薄の柔らかなレザーが魅力
02 Loewe
価格|48万600円
0.9ミリの非常に滑らかなラムレザーを使った「ロエベ」のジャケット。5つのシルバーのボタンのなかで、左胸のラペルのものには、ブランドのアナグラムを刻印している。タイト過ぎない、ほどよいサイズ感が魅力の一着。このほかにブルーのタイプも展開/ロエベカスタマーサービス
赤のキルティングがアクセント
03 Alexander McQueen
価格|66万960円
鮮やかなライニングが目を奪う「アレキサンダー・マックイーン」。背面には、ブランドのアイコンのスカルをパンチングで大胆に表現している。格子状のステッチのショルダーパッチも印象的だ。ラムレザーを用いており、タイトなシルエットを描く。イタリア製/アレキサンダー・マックイーン
ライニングにはボアを使用
04 Golden Goose Deluxe Brand
価格|20万1960円
イタリア・ヴェネツィアの「ゴールデン グース デラックス ブランド」。写真はシープスキンを使ったヴィンテージ風。内側には、防寒性に優れた毛足の長いボアを使用。背面のウエスト部分に身幅のサイズ調整ができるベルトを配置。イタリア製/ゴールデン グース デラックス ブランド 青山
黒でまとめたシックなデザイン
05 Neil Barrett
価格|41万400円
しっとりした質感の柔らかな高級ラムレザーで作られたライダーズジャケット。ボディの色に合わせた、黒のオリジナルのジッパーやスナップボタンが美しく、「ニール バレット」らしい上品なデザインに仕上がっている。ややゆったりとしたフォルム。イタリア製/ニール・バレット・ジャパン
ジッパー使いが特徴のブルゾン
06 Dior Homme
価格|70万2000円
「ディオール オム」は、身幅の調整が可能なダブルジップ仕様。鮮やかな色味が美しく、デザイナーのクリス・ヴァン・アッシュらしいミニマルなデザインに仕上がっている。内側には、2つのスラッシュポケットを完備。やや長めの着丈で、素材はラムレザー。イタリア製/クリスチャン ディオール
米国が誇るレザーウェアブランド
07 Vanson
価格|8万4000円
1974年に創業したアメリカの老舗「バンソン」。重量感のある牛革を用いた質実剛健のジャケットは、マサチューセッツ州フォールリバーの自社工場で、熟練した職人がハンドメイドで生産。前身頃のポケットのアイコニックな形が特徴的だ。風の侵入を防ぐ、細身のシルエット。アメリカ製/ワシントン ハウス
テーラードの技術を応用
08 John Lawrence Sullivan
価格|13万8240円
柳川荒士が手がける「ジョン ローレンス サリバン」。肩パットが入った一着は、ブランド独自のテーラードジャケットを連想させるコンパクトなフォルムが特徴。年間通して発売されている定番モデルで、素材は柔らかなラムレザー。ジッパーはYKK社製のもの。日本製/ジョン ローレンス サリバン
Old Established Brand & Designers Brand
今シーズン、手に入れたいおすすめのブランド 09→16
1958年に誕生した定番モデル
09 Lewis Leathers
価格|14万3640円
1892年に英国のロンドンで創業した「ルイスレザーズ」。写真のモデル「LIGHTNING」は、ザ・クラッシュのジョー・ストラマーも愛用。カウハイドのこのジャケットは、着込むほどに風合いが増すのも魅力だ。イギリス製。現在、オーダーに約2年半掛かる/ロウル「ルイス レザーズ ジャパン」
贅沢なライダーズジャケット
10 Chrome Hearts
価格|103万3560円
「クロムハーツ」は、重量感のある牛革を使用。スナップボタンのクロスボール、ジップトップの持ち手のダガー、ベルトループのローラーモチーフなど、ブランドのアイコンが贅沢に使われている。長年愛用することで生まれる、革の風合いの変化も楽しみたい。アメリカ製/クロムハーツ トーキョー
同系色の2種類のレザーを使用
11 Acne Studios
価格|17万6040円
クリエイティブディレクターのジョニー・ヨハンソンが手がけるスウェーデンのブランド「アクネ ストゥディオズ」。写真は、カウレザーを使ったモデル「Gibson」。袖口と背面をスエードに切り替えた、エレガントなデザインが美しい。バーガンディの他に、黒も/アクネ ストゥディオズ アオヤマ
ヴィンテージ風の味わい深い一着
12 Blackmeans
価格|11万6640円
レザーウェアに特化した日本のブランド「ブラックミーンズ」。このジャケットは、キルティングのライニングやウエスト位置のベルトなど、オーセンティックなディテールを踏襲している。固めの羊革を用い、独自の加工によるヴィンテージテーストの風合いが魅力だ。日本製/ブラックミーンズ
構築的でモダンなジャケット
13 Rick Owens
価格|37万4760円
「リック・オウエンス」のジャケットは、カーフレザーを採用。フロントジップの下にカシミアを使った、異素材のコンビが新鮮。このブランドならではのデザイン性を排除したものに仕上がっている。フォルムはタイトで、着丈はやや長め。ジッパーはYKK社製のもの/リック・オウエンス東京
スタンドカラーのシンプルなモデル
14 Parmentier
価格|9万5040円
ファッションディレクターの大住憲生とモデルのリヒトが共同プロデュースする「パルマンティエ」。ラムレザーのジャケットは、シルバーのジッパーとスナップボタンがアクセント。着こなしやすいシンプルなデザイン。ジッパーはYKK社製のもの/ル ドーム エディフィス 新宿高島屋
カンナビスが手がける新ブランド
15 SUB-AGE.
価格|9万7200円
東京・渋谷のセレクトショップ、カンナビスが、若手のクリエーターと今シーズンからスタートした「サベージ」。写真のモデルは、柔らかなカウレザーを使った一枚。襟元のスナップボタンやウエストのベルトなど、クラシックなディテールが特徴。ジッパーはYKK社製のもの。日本製/カンナビス
ショット兄弟が設立した米国の老舗
16 Schott
価格|9万720円
1913年にアーヴィンとジャックの兄弟がニューヨークで創業した「ショット」。代表モデル「ONESTAR」は、エポーレットの星のスタッズが特徴。このジャケットを映画『乱暴者』(1953年)でマーロン・ブランドが着用したと言われている。素材はステアハイドレザー。アメリカ製/ショットイースト