NEON SIGN|今シーズンは“more mess 散らかす”スタイルを提案
NEON SIGN|ネオンサイン
シルエット、陰影、レイヤード、ヴィンテージ×ドレススタイルに注目
今シーズンは“more mess 散らかす”スタイルを提案
今シーズンは、「散らかした様式を、“洗練された美の中にある崩し”と捉え、ドレスアップを軸としたコレクションながらも小物類で崩し、“more mess 散らかす”スタイルを提案しています」と、「NEON SIGN(ネオンサイン)」デザイナーの林 飛鳥氏。ドレススタイルとヴィンテージアイテムとのスタイリングバランスを再構築したコーディネイトに注目したい。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
今シーズンのテーマは、「MORE MESS MODE」
――2014-15年秋冬コレクションのテーマ/コンセプトは?
今シーズンのテーマは、「MORE MESS MODE」。アームウォーマー(ブラウジングガントレット)や、通常より長い袖をジャケットの袖にまくり上げるなど、高級感あるチェスターコートにクラッシュデニムで崩しの効いた独自のスタイルを提示しています。 さらに、東海岸のラッパーのセレブスタイルを取り入れ、ラグジュアリーかつメッシーな要素も提案。古着のディテールや素材に着想を得たヴィンテージシリーズのクラッシュデニムや、ヴィンテージレーヨンチェックシャツ、ヴィンテージサーマルなども展開しています。
――今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは?
注目してほしいのは、シルエット、陰影、レイヤード、ヴィンテージ×ドレススタイル。前から見たときは平面的なメンズライクな服で、横から見たときに変化があるので、ルック撮影は横向きのシルエットを意識して撮影しました。
――スタイリング、シルエット、カラーなど、昨年の秋冬コレクションとのちがいは?
ドレススタイルとヴィンテージアイテムとのスタイリングバランスを再構築しました。体のカタチに合わせた服ではなく、ドレープと陰影によりスタイルがより良く見えるように、立体裁断で変化をつけたパターンカッティングをほどこし、服そのもののカタチを楽しんでいただけるよう心がけて製作しました。
――今シーズンのキールック(コーディネイト)は?
着丈の長いヴィンテージサーマルに上品なカシミヤニットのレイヤード×ヴィンテージ(上左)、立体裁断で製作したカットソーメルトンの上品なシャツ×ヴィンテージ(上右)、服そのもののカタチを楽しんでいただけるラフで上品なスポーツジャケット(下左)、切り替えでサークルを描いたドルマンスリーブのスウェット×シューレースベルト×スラックス(下中)、シャギーメルトンのチェスターコート×シルクウールのスーツ(下右)でラグジュアリーなスタイルを提案しています。
素材へのこだわりが際立つ最新コレクション
――キーアイテムとキーカラーは?
キーアイテムは、チェスターコート、ステンカラーシャツコート、ビッグサークルスウェット。キーカラーは、アースカラー+サックスです。
――今シーズンこだわった「素材」は?
素材はすべてにおいてこだわって作っています。 ドレス系の素材は、ラグジュアリー、上品というキーワードをもとに製作。ヴィンテージ系の素材は基本的に自身の古着を完全再現するように心がけており、古着を着ないお客さまにヴィンテージの面白さが新品でも味わっていただければと心がけて製作しています。
スーツなどに使用している「ミカドシルクウール」は、タテ糸に白無地の帝シルクを通し、横糸にトップグレーのウールを通した最高級のシルクウールです。杢糸のトップグレーの風合を横糸に生かすことでボーダー調のなんともいえない仕上がりになっています。 チェスターコート、ブルゾンに使用している「Super120’s シャギーメルトン」は、最高級梳毛で織り上げたシャギー(起毛)メルトンで、シャギーにすることで、より光沢感が生まれ、ドレスライクな生地に。 ステンカラーシャツコート、MA-1に使用している「Super140’s スムースメルトン」は、最高級梳毛で編み上げたカットソーのメルトンで、通常ではメルトンは織物ですが、カットソーで仕上げることで通常のメルトンにはないしなやかさを生み出しました。
スウェット、ビッグサークルスウェットに使用している「シルクタッチ裏毛」は、特許取得のため、手法は言えませんが、糸に特殊な加工をほどこしてから編み上げることでシルクタッチに仕上げたコットン裏毛です。 シャツに使用している「ヴィンテージレーヨンネル」は、オリジナルの起毛レーヨンに6版校正で手刷りでプリントした奥行きのあるシャドーチェックで、50年代のチェックネルシャツをベースに完全再現しました。 タートルネックサーマル、スウェットに使用している「ヴィンテージサーマル」は、サーマルに毛玉加工をほどこすことでよりウォーム感が増し、ヴィンテージの風合に仕上げています。自身のマストアイテムの古着サーマルをもとに完全再現しました。
――今、ファッションシーンで注目している「こと・人・モノ」は?
若年齢と差別化することのできるストリートシーンに合うラグジュアリーで上質な素材。
――ウェブマガジンOPENERS(http://openers.jp/)に期待すること
モノ造りにかんしていえば、どんなものでもいえることですが、良い素材があってはじめて良いモノができると考えています。
衣の元となる「生地」に対するトピックなどを製作して、生地作りの過程や時代背景などを読者に発信していただけるとうれしいです。 シンプルですが、数種類の上質な布を纏うだけのルックを数体並べてみるのも面白いかもしれません。それだけで布のすばらしさは読者に伝わると思います。
<主な取り扱い店>
O(代官山)、UNGLE(富山)、PROOF OF POWER(福岡)、IDIOME(熊本)、UNPLUGGED CLOTHING(岩手)、PLENTY(愛知)、ANOTHER LOUNGE(長野)、ROKUROMI(高円寺)、THREE VIEWS(大阪)
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