doublet|今シーズンのテーマは「Nostalcity」
doublet|ダブレット
ストレスなく楽しく着られることを重視した最新コレクション
今シーズンのテーマは「Nostalcity」
2012年にブランドを設立し、2013年春夏シーズンからスタートしたブランド「doublet(ダブレット)」。ベーシックでスタンダードなアイテムをベースに、唐突なアイデアを混ぜ込んだ“違和感のある日常着”をコンセプトに、ウェアからアクセサリーまでトータルアイテムを展開する。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
「Nostalgia」と「city」を掛け合わせた「Nostalcity」
――2014-15年秋冬コレクションのテーマ/コンセプトは?
今シーズンのテーマは、「Nostalgia」と「city」を掛け合わせた造語「Nostalcity」。ノルディック柄やコーデュロイ、ブランケットチェックなど、ノスタルジーを感じる素朴な要素に、クリーン、スポーティといった都会的なイメージを重ね合わせてコレクションを制作。柄が途中で途切れるセーターや、ロゴの刺繍がフリンジに変化したもの、ローゲージのニットによく見られるトナカイ柄をあえてハイゲージでリアルに表現したニット……。デニムの見た目なのに触るとウインドブレーカー素材の質感の防風コートなど、一着のなかに相反する要素を共存させました。
――今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは?
ブランド初のロケをおこない、テーマに合うように、都会的であり、古びた雰囲気をもつ場所で撮影し、洋服との一体感を出しました。
――スタイリング、シルエット、カラーなど、昨年の秋冬コレクションとのちがいは?
モード感が強かった昨シーズンに比べ、よりストリートにも合わせやすい要素をプラスし、着こなしと着る場所を広げられるデイリー感を強くしました。シルエットも身体のラインを意識しながら作っていた以前と比べ、ストレスなく楽しく着られることを重視しました。
――今シーズンのキールック(コーディネイト)は?
キールックは、着こなしだけを見ると、セットアップにインナーダウンを合わせ、キャップとクラッチバッグにスニーカーという都会に馴染むコーディネイト(下右)ですが、アイテムごとに見ていくと、セットアップはブランケット柄のチェックが部分的にあらわれていて、インナーダウンに見えるベストは中綿の代わりのフェイクファーをオーガンジーでくるみファーが透けて見えます。キャップにはルックの角度からは見えませんが、都市の名前が刺繍されていて、糸が途中からフリンジへと変化しています。スニーカーに見える靴はスニーカーのメッシュやハトメ、ステッチといった柄をレーザー加工で表現しているレザーシューズになっています。普通に見え、見た人に何か違和感を感じ取ってもらえればとコーディネイトしました。
真冬を越せる保温性をもつ素材に注目
――キーアイテムとキーカラーは?
今季はグレーやブラウン、アイボリーといった土っぽい色に、ショッキングピンクやピーコックグリーンといった発色の良い色をあわせて中和させています。
――今シーズンこだわった「素材」は?
素材では、タテ糸がインディゴ染めの綿糸、ヨコ糸を白のポリエステル糸でシャンブレー織をした、一見デニムに見えるけれどウインドブレーカーの触感・光沢がある生地に、風を通さないベンチコートのライニングで使われる防風素材をボンディングした生地です。機能的にもウインドブレーカーと同様の機能がありながらストリートに馴染むデニム素材。洗濯のたびに本物のデニム同様に色落ちしてアタリが出てくるので、使用感も楽しめる素材になっています。アイテムではステンカラーコートとパンツをこの素材で作成しています。このコートにパーカー1枚で真冬を越せる保温性があります。
――今、ファッションシーンで注目している「こと・人・モノ」は?
「Taakk」デザイナーの森川拓野氏です。デビューシーズンがおなじブランドで、考え方も似ている部分がとても多いので、ライバル目線でつねに注目しています。
――ウェブマガジンOPENERS(http://openers.jp/)に期待すること
ファッション以外のさまざまなカルチャー情報を発信しているOPENERSさんでの掲載記事で、少しでも多くの方にdoubletを知ってもらえたらうれしいです。
<主な取り扱い店>
WISM、BEAMS WEST、MIDWEST、URBAN RESEARCH ROSSO、DECO de BONAIR、Carrefour、etc….
STUDIO FABWORK
Tel. 03-6438-9575
http://doublet-jp.com/