FARO|日本の職人技術が生みだす、世界最高峰の革小物
FARO|ファーロ
日本の職人技術が生みだす、世界最高峰の革小物
国内にある匠の技術を駆使し、世界に通用する革小物を作りたい。そんな思いから誕生したFARO(ファーロ)の品質が徐々に認められ、ゆっくりと着実にファンを増やしている。では、世界最高峰の革小物とは何なのか?
Text by TOMIYAMA EizaburoPhoto by Jamandfix
薄いのに強度が高まる、ベタ貼りという手法
紳士革小物の代表格である財布は、本来スーツの胸ポケットに忍ばせるもの。そのため、厚みがあっては不細工となる。また、薄くすることでヘタってしまってもいけない。そこでFAROでは、0.4mmと極薄にすいた革を2枚貼りあわせることで強度を保つ“ベタ貼り”という手法を採用した。
薄いもの同士をしっかりと貼りあわせることでお互いの力がうまく作用しあい、コシのある驚きの強度を生みだすのだ。しかし、革は自然素材のため、ただ接着剤を付けるだけでは湾曲したり縮んでしまったりする。一見簡単そうに見えるこの技術は、とある職人にしか生みだすことのできない、じつは非常に高度な技が駆使されているのだ。
タンニンなめしの革だからできる、伝統的なコバ磨き
また、FAROではコバ磨きも昔ながらの作業でおこなわれる。これも一般的なクロムなめしの革では実現不可能なこと。革本来のたんぱく質が残るベジタブルタンニンなめしをおこなうことで、水で磨くだけで熱の作用により美しい飴色に変化する。
水染めが可能にする、豊かな質感と風合い
革の色づけにおいても、塗料を噴きつけるのではなく、塗料を水に溶いて染め付ける“水染め”の手法を用いている。そのため、鮮やかな色は出にくいが、風合いのいい温かみのある製品に仕上がる。
裁断、縫製にも徹底的にこだわる姿勢
さらに、目の美しさや繊維の方向を見極めながら、使用するパーツごとに適した部分を切りだす裁断もまた、上質なものづくりを支える大事な要素。革がもっとも美しく見えるように裁断する。基本のようにも感じるが、じつは近年失われつつある難易度の高い技なのだ。