上質なカーフレザー、洗練された細身のシルエット

2013年秋冬、グッチが提案するのはオーセンティックな英国スタイルを取り入れた無骨なエレガンス。チェックに千鳥、伝統的な英国ファブリックの新たな解釈を試みたグッチマンの最新ルックは、ジェントルマンたる気品と騎兵隊のワードロ―ブ、すなわちミリタリーの要素の融合により完成される。ヨーロッパならではの素朴ながら品のあるカントリーテイストをモダンに昇華した、大胆で気負いのない、じつにモダンな着こなしである。

2013-14年秋冬コレクション

たとえば、英国紳士の冬の装いといえば端正なシルエットにエレガンスをたたえるチェスターフィールドコートであるが、好相性のドレスシューズで足元まで綺麗にまとめるのでなく、ブーツを合わせてカジュアルダウンするようなアレンジが今季のグッチマンスタイルのキモ。上品なだけではつまらない、ほどよく力の抜けたスタイルが今の気分というわけだ。実際に2013年グッチ秋冬コレクションでは、イヴニングスタイル以外のすべてのルックにミリタリー風のショートブーツを合わせている。

とはいえ重量感のあるミリタリーブーツをそのまま、というのではシルエットは重すぎて都会的なスマートさに欠ける。そこでグッチでは、上品なツヤとかっちりとハリのある上質なカーフレザーを用いてすっきりと細身のシルエットに仕上げたショートブーツ2型を提案。リラックスムード漂うざっくりニットにはどっしりとした男らしさを、また、かっちりとしたジャケットに合わせれば、カジュアル過ぎることのない絶妙な抜け感を演出してくれる。ひとつはレースアップ、一方はよりエレガントなベルト飾り付きで、いずれも非常に軽い。これはぜひ一度自身の足で試して頂きたい。

ベルト飾りのあるものに比べ、レースアップブーツは細すぎない男性的なシルエットで、ミリタリーの要素が強いといえる。カントリーシューズとして生まれ、現代ではビジネススタイルとの相性も良いと広く愛されるUチップは、まさに”ほどよいカジュアルダウン“にもってこいの一足。ヴィンテージの風合いのあるボルドーのような深みのあるブラウンとシックなブラックと、まったくちがった表情をみせる2色が揃う。

いっぽうベルト飾りのついたブーツは、トゥの丸みあるシルエットがカジュアルな印象だが、メタルパーツの華やかさとフォーマルにも合わせられるドレスライクなキャップトゥの上品な仕上がり。男らしさのなかにほんのり色気の漂う一足である。こちらもカラーはシャープなブラックとスモーキーなブラウンの2色がラインナップ。

グッチによりソフィスティケートされた定番のミリタリーブーツ。しなやかなレザーは履き込むほどに自分の足に馴染み、表情に深みを増す。この先も長く愛用できる一足とともに、この秋冬も自分らしく、大胆にファッションを楽しみたい。

グッチ ジャパン カスタマーサービス
Tel. 03-5469-6611
www.gucci.com