MONTBLANC|作家シリーズ 2014 「ダニエル・デフォー」発売
MONTBLANC|モンブラン
モンブラン 特別限定品「Montblanc Writers Edition 2014 Daniel Defoe」
作家シリーズ 2014 「ダニエル・デフォー」発売
1992年から毎年、ひとりの作家の功績を讃えたハンドクラフト仕上げの筆記具「作家シリーズ(Writers Edition)」を発表している「MONTBLANC(モンブラン)」。『ロビンソン・クルーソー』の生みの親であり、近代英国小説の祖と称されるダニエル・デフォーに敬意を捧げたコレクション、「モンブラン 作家シリーズ 2014 『ダニエル・デフォー』」が、今年の新作として発表された。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
モンブランならではのコレクターズアイテム
無人島脱出の際に使った筏(いかだ)のオールをイメージした筆記具のシルエットが特徴の「作家シリーズ 2014 『ダニエル・デフォー』」。木材の色調や質感から着想を得たプレシャスレジンのキャップとボディは、ロビンソン・クルーソーが無人島で送った質素でシンプルな生活を象徴し、キャップにはダニエル・デフォーのサインが刻まれている。
さらに、主人公の孤独を慰めたオウムの「ポル」を思わせる軽やかな羽の形のクリップや、手作りの服のステッチをイメージしたリングデザインなど、私たちの記憶に鮮やかに残っている『ロビンソン・クルーソー』お馴染みのエッセンスが散りばめられている。
書籍の表紙を飾っていた、18世紀を象徴する装飾が繊細にエングレーブされているキャップリングと尻軸など、往時の大英帝国の栄華をしのばせるディテールと相まって、作家シリーズの名に相応しい落ち着いたたたずまいも特筆もの。
モンブランのすべての特別限定品と同様、いったん製造が終わると仕様書や型はすべて破棄され、コレクターズアイテムとしての価値は守られるのも大きな魅力だ。
ダニエル・デフォーの生きざまと『ロビンソン・クルーソー』
ダニエル・デフォーは、1660年ごろロンドンに生まれ、その生涯を通して、英国の社会悪や政治悪を批判し、当時の国王や教会が享受していた特権を激しく非難するパンフレット(論説)を数多く発表。1701年に出された、寛容・寛大の必要性を説いた風刺詩「生粋の英国人」で一躍その名を知られるようになるが、刑務所に収監されるという憂き目に遭う。
恩赦を与えられ自由の身となったデフォーは、政治ジャーナリストとして活動するようになるが、経済的理由から一大決断を下す。それはまさに人生を変える決断で、「小説の執筆を開始すること」だった。1719年に書き下ろした最初の小説が『ロビンソン・クルーソー』で、歴史上もっとも有名な冒険小説と言っても過言ではない。
『ロビンソン・クルーソー』は、世界中のあらゆる世代の人びとのあいだで愛されつづけ、ダニエル・デフォーは近代英国小説の祖と呼ばれるようになった。その後2本の続編など秀作を発表したが、もっとも華々しい成功をおさめたのは処女作『ロビンソン・クルーソー』で、社会・政治批判にくわえてエキゾチズムへの憧れが満ちた本作は、18世紀英国の精神を鏡のように映しだしている。