カスティリオーニと盟友が考案した、未発表のライティングツール3種|EGO.M
DESIGN / PRODUCT
2021年5月4日

カスティリオーニと盟友が考案した、未発表のライティングツール3種|EGO.M

EGO.M|エーゴ.エンメ

自らの仕事道具として考案した筆記具をついに製品化

2001年、アキッレ・カスティリオーニと彼の親友であり同僚の建築家ジャンフランコ・カヴァリアは、心と手(指)と物が真の調和を表す筆記具を考案していた。残念なことにそれは製品化に至らないまま、翌年カスティリオーニはこの世を去ってしまう。やがて2012年のある日、カスティリオーニの子供たちによって試作品が発見され、製品化へと動き出す。そして生誕103年の今年、ついに発表される運びとなった。そのライティングツールとは。

Text by WAKABAYASHI Satsuki

2001年、アキッレ・カスティリオーニと彼の親友であり同僚の建築家ジャンフランコ・カヴァリアは、自らの仕事道具をつくりたいという願望を実現させるため『書くための道具』と題したプロジェクトを始動する。
彼らが追求したのは心と手(指)と物が真の調和を表す筆記具で、当時は木材工房のボッテガ・ギアンダによって木製の試作品が手がけられていた。しかしそのユニークな形状を適切な価格で生産できる業者がいなかったために、製品化されることなく未発表のものとなっていたという。
時は流れ2012年、スタジオ内のミラー裏に隠されていた試作品がカスティリオーニの子供たちによって発見される。その時点ですでにアキッレ・カスティリオーニは他界していたため、デザインの意図を正確に解釈することができず、何年放置されたままになっていた。
そして考案から20年を経た今、イタリア・ボローニャに拠点を置く若手デザイナー集団「EGO.M」の協力のもと、3Dプリントの技術を用いて製造し、誕生したのが『CENTO3.』である。
ラインナップは3種、アートペンシル・万年筆・シャープペンシル。主にグラフェンという炭素原子からつくられる新しい素材を用いており、柔軟性・耐久性・持続可能性を持ち合わせているという。
軽量で手触りの良い素材で、人間工学に基づいてデザインされた ”3つ葉のアーチ形状” は、3本の指で包み込む最適なかたちとなっている。
アートペンシルは、携帯性にすぐれ、アイデアスケッチなどを描くのに適している。万年筆のペン先はミディアムストロークで万年筆の初心者の方にもおすすめだ。シャープペンシルは0.7mmの芯を使っており、鉛筆の書き味に近くスケッチなどにも。いずれの替え芯やカートリッジも日本国内で入手可能なため、長く使えるのも嬉しい。
CENTO3.E/ チェント3.E(アートペンシル)
価格|8580円
Φ1.5cm W10.3cm (替芯サイズ Φ5.5mm W90mm)

CENTO3.G/ チェント3.G (万年筆)
価格|1万780円
サイズ|Φ1.5cm W10.3cm / 13.5cm (カートリッジ Pelikan 4001 TP/6 ブラック)

CENTO3.O/ チェント3.O (シャープペンシル)

価格|8580円
Φ1.1cm W13cm (替芯 HB 0.7mm)
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