BUILDING|ポール・ケアホルムの家具が買えるチャンス
BUILDING|ビルディング
「PERFECTION|The furniture of POUL KJÆRHOLM」
ポール・ケアホルムの家具が買える!
恵比寿の家具屋「BUILDING(ビルディング)」では、移転一周年を記念したイベントを開催。12月7日(土)より、デンマーク出身の家具デザイナー、ポール・ケアホルムの家具を販売する。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
緊張感のあるフォルム、卓越した構成力
北欧の家具デザイン史のなかでも異質な存在の一人、ポール・ケアホルム。スチールやステンレスを駆使した緊張感のあるフォルムに、革や藤、石などの自然素材を融合させる卓越した構成力は、BUILDINGの家具設計においても一つの大きな指針となっている。
今回のイベント「PERFECTION|The furniture of POUL KJÆRHOLM」では、緩やかにカーブを描いた脚がスブリングの役目を果たし、贅沢な座り心地を実現する「PK20」や、4つのパーツで構成されたベースに大理石の天板を乗せた存在感あるコーヒーテーブル「PK61」などを販売。1981年まで氏の作品の製造を担ったE. Kold Christensen社の希少なヴィンテージ品をはじめ、82年から現在も製造・販売をおこなうフリッツ・ハンセン社の手ごろなユーズド品まで揃う。
また、1952年にプロトタイプを完成させたまま幻の作品となり、40年以上の時を経て97年にフリッツ・ハンセン社から600脚のみ限定生産された、「PK0」も入荷する。
ポール・ケアホルム|Poul Kjærholm(1929–1980)
1929年、デンマーク・オスターヴゥローに生まれる。家具職人としての修業した後、コペンハーゲン美術工芸学校で家具デザインを学びながら、50年から2年間、ハンス・J・ウェグナーの事務所に勤務。52年からはフリッツ・ハンセン社に1年間所属し、数多くのプロトタイプをデザインする。
建築素材に強い関心をもち、当時家具の素材としてはまだ一般的ではなかったスチールも、木や革とおなじように芸術的な繊細さをもつ天然素材であると考え、積極的にデザインに取り込んだ。55年からはE. Kold Christensen社で家具のデザインを手がけ、数々の名作と呼ばれる作品を残している。
肺がんにより51歳でこの世を去ったが、その後も氏の作品の多くはフリッツ・ハンセン社が製造・販売をつづけている。