最上級の邸宅を手がけるハウスメーカーが考える、これからの家づくり|MITSUI HOME
DESIGN / FEATURES
2016年4月25日

最上級の邸宅を手がけるハウスメーカーが考える、これからの家づくり|MITSUI HOME

最上級の邸宅を手がけてきた三井ホームが考えるこれからの住宅

住む人が求める「安心」と「自由」を満たす家づくり(1)

住む人が求める「安心」と「自由」。三井ホームは、この二つを満たすことを理念に掲げ、40年以上にわたってオーダーメイドによる家づくりを手がけてきた。同社の施工例を目にすると、その豊かな経験と確かな技術が、数かずの邸宅で発揮され、安全で快適な環境を生み出しきたことがわかる。三井ホームの商品開発部長、天池英男氏が物語る、人気シリーズが生まれた背景や家づくりの根底にある精神には、顧客への繊細な気配りが息づいている。自由設計の注文住宅で比類ない実績を残してきたハウスメーカーの考える、これからの家づくりを天池氏の話からたぐりたい。

Photographs(Portraits) by NOMACHI ShuheiText by OPENERS

ユーザーの声に応えて誕生した、最上級の住宅を提案するハウスメーカー

――震災以降、地域やコミュニティという言葉がより聞かれるようになりました。三井ホームではそれらを大切にし、かねてより家づくりにおけるフィロソフィにも掲げています。三井ホームが掲げる「地域住環境を育む家づくり」の特徴とはどんなものなのでしょうか?

少し時代を遡ってお話しします。まず日本のハウスメーカーは戦後、住宅の不足を解消するという命題の下に発展しました。メーカーとしても国策としても、いち早くより多くの住宅を供給したいという想いが重なり、プレファブリケーションメーカーが台頭しました。

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 天池英男

生産性が重視され、品質、プランともに均一化された住宅が供給され、住宅不足解消に大きな役割を担いました。

いっぽうで、均質な住まいに満足されないユーザーも出てくる。そんな声に応えるかたちで、「お客さまの想いに応える家を提供する」という使命をもって発足したのが当社です。画一化された住宅ではなく、お客さまの理想とするライフスタイルの実現を最新の技術力、設計、デザイン力でつくりましょう、というのが旗揚げ当時の狙いでした。

その後、日本における住宅の成熟化とともに、我々ハウスメーカーの使命も変化していきました。

特に、東日本大震災をきっかけに、建築物、そして住宅の価値は「街の文脈」で捉えることが、当社の“暮らし継がれる家”というミッションとあわせて重要だと考えるようになりました。

花を植えつづけると、隣近所も花が増える。花がどんどん街に増えてくると犯罪が減るそうです。それくらい住宅をはじめとした、建築物は地域社会によい影響をあたえることができると信じ、数かずの住宅を手がけてきました。とはいえ、まだこうした考え方に基づく家づくりは主流ではありません。

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 施工事例

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 施工事例

――ただ家をつくるのではなく、「街」という俯瞰的な視点が、建築やエクステリアにも発揮されていますね。三井ホームではどのようなチームで家づくりをされているのですか?

プロジェクトリーダー、建築家、インテリアデザイナー、エクステリアデザイナーによるチームが基本になります。なかには建物内の「エアコンディションを整えたい」「防音室やオーディオルームが欲しい」というご要望もありますから、それぞれの専門家もチームに加わってもらいます。

関わる人数が増えることでお客さまに負担をおかけしないように、当社のプロジェクトリーダーが中心となり、細部までディレクションをしていきます。社内外の専門家との強固なリレーションシップがあればこそ、当社はお客さまの希望を具現化することができ、お客さまは家づくりにあたっても「安心」と「自由」を実感していただけます。

著名な建築家さんに住宅設計をお願いするということは、「建築家の個性を買う」意味合いが強くなると思いますが、当社のようなハウスメーカーに依頼されるお客さまの場合は、「組織を買う」というイメージに近い。家族の暮らしにコミットしたいという想いが強い方は、そこにメリットを感じていただけるのだと思います。

Page02. 木材のもつ長所を引き出す確かな技術

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MITSUI HOME PREMIUM

http://www.mitsuihome.co.jp/premium/

最上級の邸宅を手がけてきた三井ホームが考えるこれからの住宅

住む人が求める「安心」と「自由」を満たす家づくり(2)

住む人が求める「安心」と「自由」。この二つを満たすことを理念に掲げ、40年以上にわたってオーダーメイドによる家づくりを手がけてきた三井ホーム。同社の商品開発部長、天池英男氏へのインタビューから、自由設計の注文住宅で比類ない実績を残してきたハウスメーカーの考える、これからの家づくりをさぐる。

木材のもつ長所を引き出す確かな技術

――「安全」というお話は家づくりにおいては、ユーザーも気にかかる部分ですね。三井ホームの手がけた住宅は、設立以来、地震の揺れによる全・半壊がないと聞きます。そこには確かな耐震性を確保する技術があるそうですが、具体的にどのようなものなのでしょうか?

基本的に当社がご提案する住宅は、「木材」が骨組みの材料になります。木、レンガ、鉄、コンクリートなど、住宅建材の選択肢は幅広いですが、二階、三階建ての個人邸には最適な材質は木だという考えに基づくものです。

強度、しなりという点において、木のポテンシャルは住宅建材にうってつけの性質をもっています。ただ木材をそのまま使うのではなく、「プレミアム・モノコック構法」という、最新の科学的なテクノロジーと独自のマテリアルをかけ合わせることで、高度の耐震性を実現しています。また、木はCO2の削減に貢献し、循環可能な資源としての特徴ももち、木材を使うことは企業ポリシーにも適うものです。

――実例もご紹介いただきたいと思います。チューダー様式(15世紀末頃から17世紀初頭までのイギリスの建築様式)の外観が印象的な「ノスタルジックモダンスタイル」が好評と耳にしましたが、このシリーズの生まれた背景、特徴をお聞かせください。

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 「ノスタルジックモダンスタイル」

日本では住宅を建て替えるまでの平均が依然23年といいます。これは世界的にも短い。その理由を木造建築ではないかと考える人もいますが、実際の原因はほかにあります。

たとえば、北米の住宅の90パーセントは規格木材を使用した「ツーバイフォー工法」によるものです。そのなかには、建築から100年以上も経っているものが多く、150年以上を経ているものもあります。

北米には、北極圏から砂漠、亜熱帯の高湿な地域まで、場所によってはかなり厳しい自然環境にさらされていますが、木材はこれらの環境にも耐えられることを北米の歴史ある住宅が証明しています。これは木材でできた住宅は家族の寿命よりも長寿であることも意味します。20年そこそこで建て替える必要はないのです。

ただ、日本では、祖父母世代、父母世代と代がかわることで、家族構成やライフスタイルの変化に直面します。世代交代にあわせて、空間を自在に変えていくには、基礎を含めた構造躯体である「スケルトン」と「インフィル(設備や仕上げ、間仕切り壁など)」という、二つの要素を分離して考えられることが求められます。それを実現したのが「プレミアム・モノコック構法」です。

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 「ノスタルジックモダンスタイル」|プレミアム・モノコック構法

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 「ノスタルジックモダンスタイル」|プレミアム・モノコック構法

いっけん古典的スタイルの欧米式の住宅に見えますが、伝統的なチューダー様式に大開口というモダンさを融合しています。これは最新のテクノロジーがあればこそなせる技です。最高レベルの断熱性、気密性をもつことで可能になる大空間。外観とは裏腹に、じつはハイテクハウスであるという位置付けです。またグリーンウォールを取り入れるなどデザイントレンドとオーセンティックの融合も試みています。

――世代を変えても愛され、ライフスタイルの変遷に対応できる住宅は、御社が掲げている「経年優化」という言葉に合致しますね。

Page03. 新スタイルに込められた人と人、家と街をつなぐ想い

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最上級の邸宅を手がけてきた三井ホームが考えるこれからの住宅

住む人が求める「安心」と「自由」を満たす家づくり(3)

住む人が求める「安心」と「自由」。この二つを満たすことを理念に掲げ、40年以上にわたってオーダーメイドによる家づくりを手がけてきた三井ホーム。同社の商品開発部長、天池英男氏へのインタビューから、自由設計の注文住宅で比類ない実績を残してきたハウスメーカーの考える、これからの家づくりをさぐる。

新スタイルに込められた人と人、家と街をつなぐ想い

――今回、新たなスタイルコレクションとして「モダンロココスタイル」が発表となりますが、この特徴はどんなところにありますか?

こちらは「ノスタルジックモダン」と対極にあるデザインですが、根本にある考えは同じです。18世紀のフランスで流行したロココ様式のもつ普遍的なエレメントをベースに、色という要素をなくして白色を基礎とすることで、現代のライフスタイルを自然に溶け込ませることを実現させました。

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム「モダンロココスタイル」

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム「モダンロココスタイル」

実際に、家具などをすべて取り払っても、躯体、床、アーチ、階段の要素だけで魅力的な空間を表現できることは、時間が証明したディテールの力です。

私たちとしてはデコラティブな空間にモダンな家具を合わせる流れは、新しいプレミアム感を生むと感じ、こちらを企画しました。こうした空間では17世紀のヨーロッパで生まれた「サロン」のように、人と人が交流する場としても機能して欲しいですね。

――それでは最後にこれからの展望をうかがえますか?

MITSUI HOME PREMIUM|三井ホーム 天池英男

私たちの「住まう方のオーダーに応える、理想以上の家を提案していく」という姿勢に変わりはありません。

新スタイルコレクション「モダンロココスタイル」に期待するところは大きいですが、もうひとつ、最上級の家づくりを提案する専用窓口「MITSUI HOME PREMIUM」がスタートを切りました。40年以上にわたるオーダーメイドの家づくりで培ったノウハウを、特別なプロジェクトチームで皆さまの感性を満たす住まいとしてご提案できるが特徴です。

幅広いユーザーのニーズに応えることで、ちょうど花を植えることで地域が変わるように、当社が手がけた住宅が各地の街の景色を担い、より良い情緒を育んでいく存在になって欲しいと願っています。

――ありがとうございました。

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