イタリア国立オリンピック委員会公式ホスピタリティハウス『Casa Italia(カーサイタリア)』が高輪・貴賓館にオープン|LOUNGE
DESIGN / ARCHITECTURE
2021年7月28日

イタリア国立オリンピック委員会公式ホスピタリティハウス『Casa Italia(カーサイタリア)』が高輪・貴賓館にオープン|LOUNGE

LOUNGE|Casa Italia

ユニークなイタリアの魅力を伝える発信拠点

イタリア国立オリンピック委員会公式ホスピタリティハウス『Casa Italia(カーサイタリア)』が、開催中の東京オリンピックに合わせてオープン。高輪・貴賓館を拠点に、イタリアが世界に誇るコンテンツを発信する。

Text by KOBAYASHI Miki

高輪・貴賓館の歴史的性質を考慮した設えが特徴

Casa Italia(カーサ イタリア)とは、イタリアや国際的なTVネットワーク、アスリートのためのホスピタリティハウス兼スタジオのこと。1984年のロサンゼルス・オリンピックの際にホスピタリティハウスとして誕生し、今日ではオリンピックだけでなく、ユニークなストーリーテリングを通じてイタリアの体験を伝える拠点となっている。
今回の東京オリンピックにおいては、高輪・貴賓館からイタリア国際オリンピックチームがオリンピックの主役であるイタリアチームの物語を伝えている。
2016年のリオ・オリンピックでは、文化の融合をテーマにした「Horizontal(ホリゾンタル)」から始まり、2018年の平昌オリンピックでは、様々な文明との出会いにおけるイタリアの視点を表現した「Prospectum(プロスペクトム)」を経て、2021年の東京オリンピックでは、「Wonder(驚き)」をテーマにしたプロジェクトを展開している。
Casa Italiaの会場となった高輪・貴賓館は、17~18世紀初頭のヨーロッパの住宅の典型的なもので、すべての部屋が他の部屋とつながっており、壁の装飾や暖炉で飾られている。Casa Italiaのプロジェクトでは、高輪・貴賓館の歴史的な性質を考慮し、その特異性を高めるよう展示がデザインされている。
「Mirabilia」(ミラビリア)とは、1500年から1700年にかけてのコレクターたちが収集した珍品を展示する空間「Wunderkammer(ドイツ語で「驚異の部屋」)」に由来する。彼らは、かつて芸術作品と自然物を収集し、それらを違いや上下関係なく一緒に展示していた。
これらのコレクションを総称したものを「Mirabilia(ミラビリア)」、すなわち「驚異的なもの」と呼んでいたのだ。
今回のCasa Italiaは「Mirabilia(ミラビリア)」をコンセプトに、『ほんの少しの魔法のような瞬間』に入りこむような感覚を表現している。
Casa Italiaで展示されている「驚き」をテーマとしたアートやプロダクトなどの展示物の数々からは、自然やそれを構成するもの、そして日常生活にある「魔法」や「驚き」に直面したときに感じられる心のときめきを実感できる。

イタリア国立オリンピック委員会公式ホスピタリティハウス『Casa Italia(カーサイタリア)』が高輪・貴賓館にオープン|LOUNGE

設営の時点から撮影された動画では、Casa Italiaの内部など、美しい世界を堪能できる。こちらもぜひ観てほしい。
                      
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