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2020年6月29日
“副産物”の水素とミライのユニットを活用し発電する実証実験をスタート|TOYOTA
TOYOTA|トヨタ
“副産物”の水素とミライのユニットを活用し発電する実証実験をスタート
トヨタ自動車と総合化学メーカのトクヤマは、燃料電池自動車(FCV)「ミライ」に搭載されている燃料電池システム(FCシステム)を活用した定置式の燃料電池発電機を山口県周南市のトクヤマ徳山製造所内に設置。副生される水素を利用した実証実験を開始した。
Text by YANAKA Tomomi
高性能かつ安価に電力を発生させ、水素社会実現を目指す
国内有数の高純度な副生水素供給能力を持つ総合化学メーカーのトクヤマと、ミライの開発などで培った技術を持つトヨタがタッグ。副生された水素を使い、電力を発生させる実証実験をスタートした。
トクヤマは山口県周南市で食塩電解法で苛性ソーダを製造。副次的に発生する副生水素をミライに搭載されているFCシステムを活用することで、高性能かつ安価に電力を発生させ、水素社会実現を目指すという。
今回導入されたFC発電機は、2019年9月から愛知県豊田市のトヨタ本社工場内で実証実験中の定格出力100kWのFC発電機をベースに、トヨタとトヨタエナジーソリューションが共同で開発。定格出力50kWに変更し、部品の見直しなどによりメンテナンス性向上などの改良が加えられた。
FC発電機で発電した電力は、トクヤマ徳山製造所内に供給。一方、トヨタでは、水素使用料当たりの発電量などのエネルギー効率、発電出力の安定性、耐久性、メンテナンス性、海風による塩害の影響などの検証・評価を行う。さらに副生水素の活用による発電性能への影響や、外部から水素を購入した場合と比べた燃料代などの経済性も試算していく。
今後トクヤマでは、副生水素を活用した地域貢献事業を検討。トヨタもFC発電機の普及に向け、出力ラインナップの拡大、エネルギー効率や耐久性向上、コンパクト化、コスト低減などの商品力強化に向けた研究開発とビジネスモデルの検討をしていくという。
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