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2021年9月8日
アウディ、未来を見据えた高級セダン「グランドスフィア コンセプト」を発表|Audi
Audi Grandsphere Concept|アウディ グランドスフィア コンセプト
アウディ、未来を見据えた高級セダン「グランドスフィア コンセプト」を発表
アウディは9月2日、ラグジュアリーセダンのコンセプトモデルである「グランドスフィア コンセプト」を発表した。
Text by HARA Akira
数年後のアウディモデルに再現されるテクノロジーとデザインを搭載
グランドスフィア コンセプトは、飛行機のファーストクラスを連想させる、最高レベルの快適性を備えたプライベート空間と、包括的な乗車体験ができるEVラグジュアリーセダンで、レベル4の自動運転に対応するという。
ボディサイズは全長5.35×全幅2×全高1.39メートルと大柄で、ホイールベースは3.19メートル。エクステリアは短いオーバーハング、フラットなボンネット、前方に移動したフロントウインドウなど電気自動車らしいスタイルとしている。フロントエンドは、アウディデザインの象徴となっているシングルフレームグリルの革新的な解釈によって、平らな六角形のような形状に。ドアはBピラーのない観音開きで、23インチの大径ホイールを装着する。
大きなガラス面、ワイドなフロントウインドウ、透明なルーフに囲まれるインテリアの特徴はステアリングホイールやペダル類、従来型のダッシュボードがない開放的なもので、2+2シーターの構成になっている。ドライバーや乗員が乗り込むとパーソナライズしたディスプレイとアンビエントライトが迎え入れ、さらに位置を自動検出することで空調コントロールやシート位置などの快適性能を調整するという。
従来では車内で最もリラックスできる場所はリアシートだったが、レベル4の自動運転を実現したグランドスフィア コンセプトでは、フロントシートがファーストクラスになる。シート間には2脚のグラスとエレガントなソフトドリンク用の車載クーラーが装備(通常はトリムに隠されている)され、シートバックを40°傾けてリラックスした姿勢でインフォテインメントシステムを楽しんだり、60°傾けて完全な休憩ポジションを取ったりすることができる。
また、シートを最後尾まで移動した際には、アイトラッキング、ジェスチャーコントロール、ボイスコントロールなどで各機能の操作が可能に。スピーカーから流れるサウンドは他の乗員に聞こえることはなく、完全なプライベート空間を確保する工夫もなされている。
さらに、運転機能を起動するまでは、メーターパネルに表示される各種情報のブラックスクリーンは見当たらず、過度にデジタル機器に振り回されない、最高レベルの「デジタルデトックス」を実現している。
一方、手動運転モードではシートを起こして自由自在にクルマを操ることもできる。
電気駆動システム専用に開発したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)によるオンデマンドの四輪駆動システムであるクワトロドライブシステムは、2つの電気モーターにより最高出力530kW、最大トルク960Nmを発生し、0-100km/h加速4.0秒という動力性能を発揮する。
前後アクスル間に搭載する容量約120kWhのバッテリーモジュールは、最大270kW出力の急速充電ステーションにより、300km以上の走行に必要なエネルギーをわずか10分で充電でき、充電レベルが5%まで低下した場合でも25分間で80%まで回復することができるという。航続距離は内燃エンジン搭載車に遜色ない750kmを超えており、長距離走行にも適している。
コンセプトカーに採用されたテクノロジーとデザインは、数年後のアウディモデルに再現されることになるという。
問い合わせ先
アウディ コミュニケーションセンター
Tel.0120-598-106
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