電動化された魂──ポルシェのフル EV「タイカン」がジャパンプレミア|Porsche
CAR / NEWS
2019年11月22日

電動化された魂──ポルシェのフル EV「タイカン」がジャパンプレミア|Porsche

Porsche Taycan|ポルシェ タイカン

ポルシェのフル EV「タイカン」がジャパンプレミア

11月20日、東京都内でポルシェ初のフル電動4ドアスポーツサルーンとなる「タイカン」のジャパンプレミアが行われた。

Text by HARA Akira
Photographs by HARA Akira、Porsche Japan

タイカンは「Soul Electrified(電動化された魂)」

今年8月にポルシェジャパンの社長に就任したばかりのミヒャエル・キルシュ氏は、「ドイツ人として初めてポルシェ ジャパンの社長になる私ですが、他のアジア諸国とは違う日本のビジネス習慣を積極的に学び、ユーザーと交流したいと思っています。ポルシェ ジャパンのメンバーやディーラーとも協力し、ポルシェというブランドがさらに成功するという任務を果たしたい」とあいさつ。新型タイカンについては、「Soul Electrified(電動化された魂)」であると紹介した。
向かって右がポルシェジャパン社長にのミヒャエル・キルシュ氏、
左がマーケティング部プロダクトマネージャーのアレキサンダー・クワース氏
アンベールされた新型タイカンは、鮮やかなレッドカラーをまとった「ターボ」モデル。タイカンにはトップモデルとなる「ターボS」と、スタンダードな「4S」も用意される。
タイカンの技術的特徴を説明したのは、マーケティング部プロダクトマネージャーのアレキサンダー・クワース氏だ。以前京都で学んだクワース氏の流暢な日本語でのプレゼンは、このタイカンの技術面をより深く理解させた。
「タイカンは、新しい世代を迎えるポルシェのアイコン。間違いなく本物のポルシェだと断言できます」とクアース氏が説明するエクステリアは、伝統的なポルシェの特徴と、EVならではの特徴が随所に現れた、新しいスタイルだ。
強く張り出したフェンダーや抑揚のあるボンネットはポルシェ伝統のデザインである一方、エンジンスペースがない分ボンネットが通常のモデルより低いためフェンダーとのメリハリが強くなり、クラッシックポルシェのようだ、と説明。
重要なエレメントであるマトリックスビーム内蔵の4灯式ヘッドライトはその下にエアカーテンを装備し、そこからエアーをホイールハウスに流すことで車幅が狭くなったのと同じ空気抵抗となるという。
サイドビューは大型の4ドアセダンながらも、傾斜するルーフラインやパワフルなリアフェンダーによりパナメーラより911に近いとし、スポーツカーとしてデザインしたという。
また、リアは電動化によるマフラーレスのデザインで、水平に伸びるガラス製ライトスプリットとガラスルックのPORSCHEロゴが先進的なイメージを与え、これもハイライトの一つであるであるとした。

販売は2020年後半から

一方のインテリアは、 初代911を想起させる水平基調のもので、「アドバンストコックピット」と呼ぶドライバー中心の配置が行われたインパネ部分が特徴だ。
デジタル世代のために新しく解釈したコックピットであり、ステアリング奥の湾曲した16.8インチディプレイ(3連丸型メーターを表示)、10.9インチセンターディスプレイ、ダイレクトタッチコントロール付きセンターコンソールとともに、4枚目となるパッセインジャー用ディスプレーを搭載。ほぼ全ての機械式スイッチがデジタル式に変更されている。
さらにオプションでは5枚目となるリアシート用5.9インチタッチスクリーンディスプレイまで用意するという徹底ぶりだ。
タイカンのドライブトレインについては、前後アクスルにそれぞれ永久磁石式電気モーターを搭載した4WDモデルで、後輪用モーターに2段変速機を組み込んだ点、世界最高レベルの800V高速充電システムを採用した点が特徴であるとした。
スペックは、ターボSが625ps(最大で761ps)/1,050Nm、ターボが625ps(最大で680ps)/850Nm、4Sが435ps(最大で530ps)/640Nm。パフォーマンスでは、ターボSは0-100km/h加速2.8秒、最高速度260km/h。航続距離は4Sで最長463km(WLTPモード)に達するという。
また、こうした高性能は、0-200km/h加速を26回繰り返した際のタイム差が1秒未満に抑えられるという事実に見られるように、過酷な条件でも安定した性能を発揮できる、という信頼性が確保されているという。
充電については、今回の発表モデルが欧州仕様だったため、軽く触れるとオープンするフェンダー左右の充電ポートはユーロ対応のものであったが、日本モデルでは運転席側(右側)がタイプⅠの普通AC充電ポート、左側がCHAdeMO対応の急速DC充電ポートになる予定。
搭載するバッテリーのシステム電圧は800Vと強力で、総合容量が93.4kWにもなるため、自宅に充電器を設置するためのソリューションやサポートはしっかりと行う、とのこと。新たに開発した150kW出力の充電器は、ポルシェ正規販売店のほか、東京、大阪、名古屋のしかるべき場所に設置する予定だとした。
2020年後半から販売が開始されるが、期間限定の予約プログラムに登録すると、購入情報などが受け取れるという。
問い合わせ先

ポルシェカスタマーケアセンター

Tel.0120-846-911
https://www.porsche.com/japan/jp/

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