SUVではなかった──まったく新しいスタイルのセンチュリーがついにデビュー｜TOYOTA

Toyota Century｜トヨタセンチュリー

次の100年を見据えた新世代のセンチュリーを発表

トヨタは「センチュリー」にSUVルックの新型モデルを発表し、受注を開始した。なお、センチュリー（セダン）も継続して販売される。

Text by YANAKA Tomomi

多様化したニーズに応えるショーファーカー

初代センチュリーはトヨタの上級ショーファーカーとして1967年に誕生。「日本の伝統的な美」を取り込んだ品格のあるデザインに加え、静粛性や快適性を実現する「人中心」の思想を設計コンセプトに、日本の技術の粋を注ぎ込み開発され、快適に目的地まで送る役目を担ってきた。

発表会場には歴代センチュリーも展示された

開発チームでは新型を投入するにあたり、近年では移動時間をより有効に活用し、車内での休憩やオンライン会議に参加するなど、ショーファーカーに対するニーズが多様化したことを踏まえ、「The Chauffer」というコンセプトを掲げ、SUVルックの新型へと進化させた。

ボディサイズは全長5,205×全幅1,990×全高1,805㎜。セダンの5,335×1,930×1,505㎜と比べると幅が60㎜広がり、全高も300㎜高くなっており、室内空間の広がりが感じられる仕様に。

ボディは水平・垂直を基調としたデザインが特徴で、職人による精緻な彫刻が施された「鳳凰エンブレム」も健在。塗装面を徹底的に磨き上げ、ボディに圧倒的な光沢をもたらす「鏡面磨き」など、モノづくりを極めた“匠”によりって細部にわたり仕上げられている。

GRMN仕様もお披露目された

同時に、ボディカラーや内装などのカスタマイズもでき、世界に一台のセンチュリーを作り上げることも可能だ。

室内は、さまざまなシーンで活用できる広さと機能を兼ね備えた空間に。

リフレッシュ機能をはじめ、フルリクライニング可能なリアシートを後席に採用。最大75度まで開くリアドアに加え、掃き出しフロアで優れた乗降性を実現したほか、オート電動格納式ステップや、センターピラーに取り付けられた握りやすい大型アシストグリップなども設けられている。

また音にもこだわっているのが特徴。長年楽器作りに携わってきた匠の研ぎ澄まされた音の感性や卓越した技術をオーディオ開発に注入し、生演奏を彷彿とさせる心地よいリスニング空間が演出された。

パワートレーンは、センチュリーにふさわしい静粛性と力強さを両立する3.5リッターV型6気筒のガソリンエンジンのプラグインハイブリッドで、日常はBEV、長距離の移動やいざという時にはHEVとして活躍する。

後席に乗る人のみならず、ドライバーへのサポートも充実しており、使い勝手を高めたコックピットや、後席の人が気づかないくらいスムーズな車線変更などを可能にする「REAR COMFORT」モードが初設定された。

さらに、時にはドライバーズカーとしてドライブを楽しめるよう、モーターとエンジンによる力強い加速性能も備えられている。

このセンチュリーの快適性、静粛性にこだわった乗り心地に寄与しているのが、新開発された「ラゲージルームセパレート構造」だ。

フロント各部の構造強化にくわえ、リアサスペンションの取り付け部に「ラゲージルームセパレーター骨格」を結合することで、ボディねじり剛性や乗り心地を大幅に向上。

室内側には「遮音機能付きクリア合わせガラス」を採用し、荷室とは切り離されたプライベート空間と静粛性が実現されている。

新型センチュリーは2023年中の発売を予定。価格は2,500万円からとなる。

Toyota Century｜トヨタセンチュリー
ボディサイズ｜全長5,205×全幅1,990×全高1,805㎜
ホイールベース｜2,950㎜
車両重量｜2,570kg
前後座間距離｜1,220㎜
パワートレーン｜3.5リッターV型6気筒プラグインハイブリッドシステム
トランスミッション｜電気式無段変速機
駆動方式｜四輪駆動
定員｜4人
価格｜2,500万円

問い合わせ先

TOYOTAお客様相談センター
Tel.0800-700-7700（9:00-18:00）
https://toyota.jp

Photo Gallery フォトギャラリー