NISSAN SKYLINE CROSSOVER|日産スカイライン・クロスオーバー
CAR / NEWS
2015年4月16日

NISSAN SKYLINE CROSSOVER|日産スカイライン・クロスオーバー

NISSAN SKYLINE CROSSOVER|日産スカイライン・クロスオーバー

スカイラインの頂点

日産自動車の新型車「スカイライン・クロスオーバー」が2009年7月13日に発表・発売された。流麗なラインが強調された新しい世代のSUV(スポーツ多目的車)で、3.7リッターV6エンジンを搭載している。

文=小川フミオ

4WDと後輪駆動の2本立て

スカイライン・クロスオーバーは、米国と欧州ではインフィニティ・ブランドのもと、EX37の名で販売される高級車。日本では「発売いらい52年という伝統的なブランド、スカイライン」(日産自動車・志賀俊之COO)の頂点に位置づけられた。クロスオーバーの登場で、スカイラインは、セダンとクーペとともに3つの車型という広がりをもつことに。

エンジンは330馬力を発生する3696ccV型6気筒DOHC「VQ37VHR」。通常は加速時にスロットルバルブで吸気量を調整するところ、このエンジンでは、バルブ作動角およびリフト量連続可変システムを使うことが特徴。これにより流入空気の抵抗を下げ、高い応答性と経済性が実現。パワーと好燃費が両立している、と日産自動車では謳う。組み合わされるトランスミッションは、マニュアルモード付き7段オートマチック。駆動方式は、電子制御トルクスプリット型「アテーサE-TS」を組み込んだ4輪駆動バージョンと、後輪駆動バージョンの2本立てとなる。

車名の「クロスオーバー」が意味するところは、クーペのような流麗なラインをもちながら、SUVの機能性を備えるという、2つの異なった車型の長所をとりこんだこと、と日産自動車では説明する。ボディ細部への気配りにくわえ、室内空間もデザインをはじめ、各所に用いる素材の選び方や細部への作りこみまで全体に上質感が高い。もっともベーシックなグレードで420万円という価格相応の価値をもたせることに心を砕いた結果といえる。

注目すべきふたつの技術

さらに注目すべき技術がふたつ採用されている。ひとつは「アラウンドビューモニター」で、370GT type P および370GT FOUR type Pに標準装備されている。室内のモニターで自分のクルマをあたかも上空から見下ろしているような映像を見られ、クルマ周囲の状況が直感的に把握できる。これまでエルグランドをはじめいくつかの車種で人気の装備だったが、今回はあらたに駐車の際に後退開始位置やハンドルの切れ角など最適な駐車手順をトップビュー画面と音声で案内する「駐車ガイド機能」が追加された。さらに「フロント/リヤワイドビュー機能」で前後とも左右180度の範囲で確認ができるように。そのため見通しの悪い交差点などでドライバーに安心感を与えてくれる。

もうひとつの新技術は「車線逸脱防止支援システム」および「車線逸脱警報」。ドライバーの意図とはべつに走行中車線から逸脱しそうな場合、ブザーとディスプレイ表示でドライバーに注意をうながし、さらに各輪のブレーキを自動的にコントロールし、車線内にもどす力を発生させ、ドライバーのすみやかな操作をうながすというもの。こちらはメーカーオプションとなる。

「走る楽しさを安全・快適に実現」(志賀COO)というスカイライン・クロスオーバーは、パワフルなエンジンと、スポーティな走行を可能とするサスペンションシステムにくわえ、このような安全システムでフル装備されている。運動性能と快適さがクロスオーバーした、高級SUVだ。

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日産スカイライン・クロスオーバー 370GT FOUR type P
ボディ|全長4635×全幅1800×全高1575mm
エンジン|3.7ℓ V型6気筒
最高出力|エンジン:243kW[330ps]/7000rpm最大トルク361Nm[36.8kgm]/5200rpm
駆動方式|4WD
トランスミッション|7段オートマチック
価格|499.8万円

           
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