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2022年10月17日
世界でたった一人だけのために作られたフェラーリ「SP51」がデビュー｜Ferrari
Ferrari SP51｜フェラーリ SP51
フェラーリが812GTSをベースにしたワンオフのロードスターを発表
フェラーリは、ワンオフシリーズの最新作としてロードスターモデルの「SP51」を発表。たった一人のクライアントのために作り込まれた唯一無二のビスポークモデルの全貌とは？
Text by YANAKA Tomomi
約半世紀ぶりに復活したFRスパイダー「812GTS」を唯一無二のロードスターへと変貌
有数のフェラーリ・コレクターである台湾在住のクライアントのために作られたワンオフモデル「PS51」が発表された。
フェラーリでは、ワンオフのユニークなフェラーリを生み出す「スペシャル・プロジェクト」を展開。ここではクライアントのアイデアを出発点とし、それをフェラーリ・スタイリングセンターのデザイナーチームが発展させ、スタイリング用クレイモデルを製作した上で製造するなど、全プロセスに平均約2年をかけてワンオフモデルを作り上げていく。
今回のワンオフモデル「PS51」は、「812GTS」のプラットフォームをベースにした、V型12気筒FRロードスター。ルーフは一切存在せず、あらゆる意味で真のロードスターである点を最大の特徴にしている。
一方でロードスターモデルにつきものなのがキャビン内の音や風の問題。しかし、「PS51」では、CFD（数値流体力学）シミュレーションや、風洞実験、動的テストにより、ベースとなったモデルと同じ水準の快適性が与えられた。
スタイリングは、ボディ表面のシームレスでたくましい起伏により、力強さや美しさを演出。さらに、むき出しのカーボンファイバーをエクステリアとキャビンに幅広く使用し、特に2個のベントをダイナミックに取り囲むボンネットのトリムなどがアクセントとして取り入れられている。
そして、ボディにまとうのは3層コートの新色「ロッソ・パッショナーレ」で、この1台のために特別に開発されたカラーだ。1955年の「410 S」をインスピレーションとした青と白のリバリーとともにエレガントでありながら、堂々たる風格へと昇華させた。
また、フロントには特別にデザインされたヘッドライトが用意され、足元にもこの1台のためだけのホイールを装着。リアでは、スポイラー下に配置されたテールライトによるアーチ形のテーマがデザインの主役としてアピールする。
キャビンに目を移すと、こちらも特別カラー「ロッソ・パッショナーレ」がメインカラーとして用いられ、アクセントの白と青のストライプとともに、エクステリアとインテリアにシームレスな連続性を感じさせるものとなった。
約半世紀ぶりに復活したFRスパイダー「812GTS」を世界でたった1台のロードスター「SP51」へと変貌させたスペシャル・プロジェクト。フェラーリが誇る幅広いカスタマイゼーションの頂点に位置する1台だ。
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