フェラーリ、サーキット走行用実験車両「FXX-K Evo」を公開|Ferrari
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2017年10月31日

フェラーリ、サーキット走行用実験車両「FXX-K Evo」を公開|Ferrari

Ferrari FXX-K Evo|フェラーリFXX-K Evo

サーキット走行用実験車両「FXX-K Evo」をワールドプレミア

フェラーリは10月29日、革新的な新パッケージを装備したサーキット走行限定の最新実験車両「FXX-K Evo」を世界初公開した。

Text by HARA Akira

総合最高出力1,050ps、総合最大トルク900Nm以上

「FXX-K Evo」は、2005年に始まったフェラーリ次世代プロダクションモデルの研究・開発を目的とした「XX」プログラムの最新モデルで、これまでの「FXX」「599XX」のEvo仕様と同様に、F1、GT3、GTEなどサーキットレースで培ってきた革新的コンセプトを惜しみなく注いだ実験車両だ。このため、FXX-K Evoは、ロードユースモデルとしての登録や、レースのホモロゲーションは取得できず、Cavallino Rampante(跳ね馬)の技術者とともにフェラーリの革新的な技術開発に関わることを望む、限られたスーパーカー・エンスージアスト向けに開発したモデルと言える。

FXX-K Evoは、フェラーリ スタイリング センターのデザイナーと共同で開発した最新のエアロダイナミックパッケージを採用し、GT3やGTEレース車両に近い強力なダウンフォースを獲得したのが特徴だ。

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注目は、リアに装備したツインプロファイル(2枚翼)の固定ウイングで、アクティブスポイラーとシームレスに効果を発揮するよう開発。そのダウンフォース係数は、従来比で23パーセント向上し、ベースとなるロードゴーイングカー比では75パーセント増に匹敵するという。速度200km/hで発生するダウンフォースは640kg、最高速度域では830kgオーバーとなる。

また、リアダウンフォースの大幅増に合わせてフロントエリアのバンパーとアンダーボディのデザインを再構築。2016年に導入されたレギュレーションを生かした水平フリック(フィン)と垂直ターニングベーンによる気流管理システムを活用し、車両全体のダウンフォースを最適化している。

フェラーリF1での経験をベースとしたカーボンファイバー コンポーネントの製造技術を導入したボディは、現行FXX-Kよりも軽量に仕上げることに成功。全高は1,116mmと低く、前後重量配分は41:59とされた。

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搭載するHY-KERSシステムは、最高出力860ps/9,200rpm、最大トルク750Nm/6,500rpmの6.3リッターV型12気筒エンジンと、最高出力140kW(190ps)の電気モーターの組み合わせ。これにより、総合最大出力1,050ps、総合最大トルク900Nm以上を発揮する。

レーシングカーのようなキャビン内には、F1由来のパドルシフトやKERSマネッティーノを装備した新型ステアリングホイールを採用。また、コックピット右側のリアビデオカメラスクリーンは大型6.5インチ仕様となり、KERSの状態や計測タイムなど、最新のテレメトリーシステムのデータを表示することができる。

5,000kmに及ぶ開発テストと、15,000kmの信頼性テストにより、FXX-K Evoは2018/2019シーズンのXXプログラムでの主力となる予定で、3月から10月までの間に9回のサーキット走行が計画されている。またXX車両は、レースシーズン終了後に開催される伝統のイベント「フェラーリ・モンディアーリ」に参加する予定となっている。

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Ferrari FXX-K evo|フェラーリ FXX-K エボ
ボディサイズ|全高 1,116 mm
ホイールベース|2,665 mm
エンジン|6,262cc 65° V型12気筒
ボア×ストローク|94.0 × 75.2 mm
圧縮比|13.5
エンジン最高出力|860 ps/9,200 rpm
エンジン最大トルク|750 Nm/6,500 rpm
モーター出力|140 kW(190 ps)
システム統合最高出力|1,050 ps以上
システム統合最大トルク|900 Nm以上
トランスミッション|7段AT(F1デュアルクラッチ トランスミッション)
サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン
サスペンション 後|マルチリンク
タイヤ 前|285/650 R19x10½(ピレリP Zero スリック+センサー)
タイヤ 後|345/725 R20x13(ピレリP Zero スリック+センサー)
ブレーキ 前|398 x 223 x 36 mm カーボン セラミック
ブレーキ 後|380 x 253 x 34 mm カーボン セラミック
前後重量配分|41:59

           
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