アストンマーティン創業100周年を飾るニューフラグシップ、ヴァンキッシュ登場|Aston Martin
Aston Martin Vanquish|アストンマーティン ヴァンキッシュ
アストンマーティン創業100周年を飾るニューフラグシップ、ヴァンキッシュ登場
新世代のV12スーパースポーツ、「ヴァンキッシュ」がデビュー。現行のDBSに代わるアストンマーティンのフラッグシップとしてその姿がはじめて公開された
Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)
新世代アストンの幕開け
アストンマーティンは6月20日、現行のDBSに代わる後継モデルとして新型「ヴァンキッシュ」を発表した。これは今年5月にイタリアのコモ湖で開催されたヒストリックカーイベント「ヴィラ・デステ・コンクール・デレガンス(コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ)」において発表されたコンセプト「プロジェクトAM310」の市販バージョンにあたるモデル。2013年のアストンマーティン創業100周年に向けて、満を持しての発表となった。
アストンマーティンのCEOを務めるDr.ウルリッヒ・ベッツ氏は、この新世代ヴァンキッシュについて「今日まで築き上げたアストンマーティンの精神、エンジニアリング、そのすべてを集大成したフラッグシップモデルであり、ドライビングエクスペリエンスを最大限に味わえる一台である」と語る。そのスタイリングは抑揚に富み、ウエストの絞込みからリヤフェンダーへの盛り上がりは実に艶美。LEDをもちいたテールレンズやリヤスポイラーのデザイン、低く鋭いフロントスプリッターなど、77台限定で生産された「One-77」からの影響を強く受けている。先代となるDBSと比べ60パーセント以上拡大されたキャビンは、2シーター、またはオプションで2+2でもオーダーでき、ロングドライブにも快適な空間を確保。インテリアのデザインも一新された。
ボディサイズは、全長4,720×全幅2,067×全高1,294mm。ホイールベースは2,740mm。車両重量は1,739kgとなる。シャシーは、2003年の「DB9」で登場したアルミニウム製のVHモノコックの進化版となる新世代VHアーキテクチャを採用。ボディパネルはアストンマーティンのプロダクションモデルとしてははじめてカーボンファイバーによって形成された。公式発表によれば、ねじり剛性は先代の「DBS」比で25%以上向上しているという。
価格は190,000ポンド
搭載されるエンジンは、6.0リッターV12のアップグレード版となり、最高出力573ps/6,750rpm、最大トルクが620Nm(約63.2kgm)/5,500rpmを発揮。0-100km/hが4.1秒、最高速度が295km/hと発表されている。トランスミッションは6段ATの「タッチトロニック2」が組み合わされる。価格は189,995ポンド、6月20日時点で約2,400万円弱となる。気になるデリバリーだが、2012年内にはイギリスをはじめヨーロッパ主要マーケットに投入される予定。来る2013年、創業100周年を迎えるアストンマーティンから、しばらく目が離せなさそうである。