フェラーリ 599XXのエボリューションパッケージを世界初公開|Ferrari
Ferrari 599XX|フェラーリ 599XX
フェラーリ 599XXのエボリューションパッケージを世界初公開
フェラーリは今年で36回目を迎えるボローニャモーターショーにおいて「エボリューションパッケージ」を搭載した599XXのワールドプレミアをおこなった。
文=小池りょう子
レース一色のフェラーリブース
12月3日にイタリアで開幕したボローニャモーターショー。フェラーリブースにはレース専用車輛がずらりと並ぶ。まずは今年で開始から19年目を迎え、欧州、北米、アジアパシフィックの3大陸で開催されるワンメイクレースの5代目モデル「フェラーリ 458 チャレンジ」。さらには今年のル・マン選手権でもドライバー、チームともにタイトルを獲得したAFコルセによる「フェラーリ 458 イタリア GT2」や「458 イタリア GT3」も出展されるという。
なかでも注目すべきは、レース専用仕様の「フェラーリ 599XX」に「エボリューション・パッケージ」を搭載したモデルのワールドプレミアだ。
ベース車輛の599XXはすでにF1マシンで培われた最先端テクノロジーが惜しみなく投入されているが、さらに運動性能を向上させたこのモデルは、2012年から2013年シーズンのサーキットをベースとした研究開発プログラムに参加するユーザーのみが販売の対象となる。
最高出力750ps、最大トルク700Nmを記録!
エボリューション・パッケージの最大の特徴は、新開発のアクティブ・リヤ・ウィングだ。このウィングは「オープニング・ギャップ」と呼ばれ、F1で採用される形状とおなじように2枚のフラップが車輛速度や車体状況によって電動で回転し、ダウンフォースをコントロールする。
操舵角、前後方向への加速、横G、車輛速度の情報によりすべての電子制御が最適化され、時速200km/hでの走行時の総ダウンフォースはフラップを開いた状態で330kg、閉じた状態で440kgを発生させる。
このほかにも、エグゾーストシステムは側方排気システムを採用し、最高出力は20psアップの750ps/9,000rpm、最大トルク700Nmを実現。ピレリ製の新型タイヤも備わり、そのうえ車輛重量は35kgの軽量化が図られているという。
また、ボローニャモーターショーの開幕初日となる12月3日にはコンペティション・アリーナにおいて、スペシャルゲストのF1ドライバー ジャンカルロ・フィジケラによる2010年型F1マシン「フェラーリ F10」のデモンストレーションランもおこなわれた。