Fomura1/Indy Car Series 世界のモータースポーツも日本を支援!
CAR / NEWS
2015年3月17日

Fomura1/Indy Car Series 世界のモータースポーツも日本を支援!

Fomura1/Indy Car Series

世界のモータースポーツも日本を支援!

東日本大震災にたいし、モータースポーツ界からも大きな支援がおこなわれている。

文=松尾 大

総額数十億円か?

開幕戦として予定されていたバーレーンGPを開催地の情勢悪化のため中止し、あらためて3月25日に開幕した2011年F1グランプリ。初戦となるオーストラリアGP(メルボルン:アルバートパークサーキット)は、日本での震災をうけて被災者支援GPという色の濃いものとなった。

決勝スタートの20分前には、東北関東大震災とニュージーランド地震、およびオーストラリアの洪水やサイクロンによる犠牲者にたいし、黙祷がおこなわれたほか、サーキットのメインポールには、日の丸が半旗で掲げられた。

また、開幕戦の決勝前恒例のパイロット集合写真撮影では、被災地に向けた「がんばろう、日本 WE PRAY FOR JAPAN」というメッセージボードが掲げられたほか、各マシンには日本を応援するステッカーが貼られた。チームによってステッカーの貼られた位置はことなり、スポンサーフィーに換算してもばらつきあるだろうが、仮に1台あたり1億円としても12チーム、24台で24億円という単純計算が可能だ。

Fomura1/Indy Car Series 世界のモータースポーツも日本を支援|02

Mercedes GPのミハエル・シューマッハ着用のヘルメットには日本国旗のステッカーが貼られていた。

Fomura1/Indy Car Series 世界のモータースポーツも日本を支援|03

Ferrari

また、パイロットのヘルメットにも応援するステッカーが貼られ、呼びかけ人となったザウバーの小林可夢偉はもちろん、シューマッハやこのレースで優勝したベッテル、バトン、トゥルーリなど日本でもみ深いパイロットたちの日本を応援しようという気持ちが非常に伝わるものとなった。とくに、ミハエル・シューマッハの赤いヘルメットは、数億円規模を拠出するスポンサーでなければロゴを入れることできないといわれるもの。そこに「がんばろう、日本」というステッカーと日の丸が貼られるというのは異例中の異例といっていいものだ。

つまり、F1界は被災地にたいして義捐金や寄付とは別のかたちで数十億円の援助をしたといえるのではないだろうか。日本を代表して走った小林可夢偉はこのレースでは8位で入勝しながら、車両規定違反により残念ながら失格となったが、今後も被災地にたいする支援をつづけていくという。

Fomura1/Indy Car Series 世界のモータースポーツも日本を支援|04

Red Bull Racing所属のセバスチャン・ベッテル。

Fomura1/Indy Car Series 世界のモータースポーツも日本を支援|05

KV Racing Technology - Lotus所属のIRLレーサーの佐藤琢磨。

結果を出した琢磨

日本の報道では、F1での被災地支援のニュースばかりが目立つかたちとなったが、アメリカではF1をはるかに凌ぐ人気のモータースポーツであるIZOD Indy Car Seriesでも快挙が成し遂げられた。

昨年のルーキーイヤーを残念な結果で終わった佐藤琢磨だったが、開幕戦から結果を出した。開幕戦の舞台となったのは、インディカー・シリーズ初の市街地コースとして2005年に初開催されたセント・ピーターズバーグ特設コース。フロリダ州西岸に位置する、セント・ピーターズバーグ市内の運河沿いの公道と、空港の滑走路を組み合わせたコースだ。

震災支援プロジェクト「With you Japan」を立ちあげ、アメリカのモータースポーツ界から最大限のサポートをすることを誓った佐藤は、車体とヘルメットにPray for Japanの文字を入れ、F1とおなじく3月27日に開幕戦の決勝がおこなわれたこのレースで、自己最高の5位でフィニッシュした。

欧州とアメリカのモータースポーツの最高峰がおなじ日に日本を支援する声明を発表し、行動したことは被災者はもちろん、多くの日本人に勇気をあたえたといえるのではないだろうか。

           
Photo Gallery