Lamborghini|ランボルギーニ 新型車のサスを発表
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2015年2月16日

Lamborghini|ランボルギーニ 新型車のサスを発表

Lamborghini|ランボルギーニ

ランボルギーニが新型車のサスペンションを発表

ランボルギーニは、3月に開幕するジュネーブモーターショーで公開されるムルシエラゴ後継モデルに採用されるサスペンションを発表した。

文=松尾 大

量産車初のプッシュロッドを採用

ランボルギーニのあたらしいフラッグシップとして登場するムルシエラゴ後継モデルで、Aventador(=アヴェンテーダー/アヴェンタドール)という名称が予定されるV12エンジン搭載のスーパースポーツに、量産車としては世界初となるプッシュロッド式ダブルウィッシュボーンサスペンションが採用されることがあきらかとなった。

プッシュロッドとは、F1などのレーシングカーでは広く使用されているもので、ウィッシュボーンのアッパーアームとロワアームのあいだを突っ切るようにとおされたバーを指す。このプッシュロッドが、ボディに収められたスプリングとタイヤを取りつけるアップライトを繋ぐ役割をはたすというもの。

あたらしいランボルギーニでは、スプリングとダンパーは、横向きに倒されるように配置され、公開された写真からするとリアのスプリング/ダンパーはエンジン直後に位置し、ボディシェルと繋げられているようだ。また、ホイールのマウントとダンパーが分けられており、それによってハンドリングの反応がよくなり、全速度域でコントロール性能が増しているとしている。同時に、スプリングとダンパーがシャシーと強固に繋がっているため、正確で自然なリアクションが得られるという。

Lamborghini|ランボルギーニ 新型車のサスを発表|02

Lamborghini|ランボルギーニ 新型車のサスを発表|03

サスペンションの構造もトピックだが、あたらしいランボルギーニの大きなテーマのひとつは、軽量化である。前後8つのアームやホイールマウントなどサスペンション全体は鍛造アルミ製。ブレーキは、軽量で寿命の長いカーボンセラミックコンポジットを使用し、軽量化と走行性能の向上を同時に実現させている。

エンジンは既報どおり、高さ665mm、幅848mm、長さ784mmとコンパクトにおさめられた60度V12で、ボア95mm×ストローク76.5mmとショートストローク。クランクシャフト重量が24.6kg、エンジン単体の乾燥重量が234kgにおさえられているもので、最高出力515kW(700ps)/8,250rpm、最大トルク690Nm(70.4kgm)/5,500rpmを発生。燃費は17.2ℓ/100kmと比較的低燃費で、CO2排出量は398g/kmを記録している。タイヤサイズは、フロントが19インチの255/35、リアは20インチの335/30を装備する予定だ。

トランスミッションもISR(Independent Shifting Rods)と名づけられた、7速のシングルクラッチ式2ペダルMTで、こちらもギアボックス重量がわずか79kgに抑えられている。そのほか、フロントサスペンションには、段差を乗り越えることができるように油圧リフティングシステムを搭載し、ノーズを擦らないような工夫もなされるなど快適性も損なわれていない。

このあたらしいランボルギーニは、走行性能などについては未発表だが、わかっている情報からだけでも相当な軽量化がほどこされた、大パワーをもつスーパースポーツだということが理解できるだろう。

           
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