TOYOTA PRIUS c Concept|トヨタ プリウスc コンセプト 出展
TOYOTA PRIUS c Concept|トヨタ プリウスc コンセプト
コンパクトなプリウスが2012年に登場
トヨタ自動車は、北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)にコンパクトサイズのプリウスのコンセプトモデル、プリウスcを出展した。
文=松尾 大
狙いは幅広い世代への顧客層拡大
今回のデトロイトショーでは4台のプリウスが壇上に並んだ。通常のプリウスとプラグインハイブリッドモデル、出展がアナウンスされていたステーションワゴンの「プリウス v」、そして、前触れもなく登場したコンパクトモデル「プリウス c」だ。
プリウスは、日本自動車販売協会連合会などが発表した2010年の年間新車販売台数が前年比51.1パーセント増の31万5669台となり、これまで車種別でもっとも多かった1990年のカローラが記録した30万8台を20年ぶりに抜いて、車種別の歴代首位に躍り出た。
また、アメリカ国内でも2000年に発売されて以来95万5000台を売り上げ、2009年はトヨタ車全体で3番目の売れ行きという、いまやトヨタの屋台骨を背負っているといっていいモデル。
そんなプリウスのあらたな提案が、今回登場したプリウスcというわけだ。同時に発表されたプリウスvが活動的なファミリー層に向けて、より大きな室内と使い勝手のよさを追求したのに対し、このプリウスcはよりコンパクトで低価格、そして燃費性能の高さを重視する顧客に向けて開発された。
このプリウスcの“c”は、コンパクトであるとともに「city=都市」での走行を中心にした乗り物であるということを意味し、エコ意識が高く、より燃費がいい、乗って楽しいプリウスを求める、都会の若い独身やカップルを意識している。
エンジンやボディサイズそのほかの詳細はあかされていないが、前年のデトロイトショーで発表されたコンセプトカー「FT-CH」が全長3,895×全幅1,695×全高1,400mmだったことから同程度のボディサイズであることが推測できる。
トヨタによると、現行のプリウスで搭載されるものをふくむ多くの先進的な技術が盛り込まれた一台で、“コードレス”(=プラグインではない)ハイブリッドとしては最高の燃費と、米国市場でもっともリーズナブルなハイブリッドとして2012年前半に市場投入する予定だとしている。