新型キャデラックCTSをニューヨークで発表|Cadillac
Cadillac CTS|キャデラック CTS
新型 キャデラックCTSをニューヨークで発表
ニューヨーク国際オートショー2013の前夜祭で、3代めとなるキャデラックのラグジュアリーセダン「CTS」を発表した。
Text by SAKURAI Kenichi
特徴的なデザインと安全性に磨きをかけ、3代めに進化
キャデラックは、3月27日(水)から開催された2013年ニューヨーク国際オートショーの前夜祭で、3世代めとなる新型キャデラックCTSを発表した。この模様は、インターネットを通じ、全世界に向けて同時ライブ中継され、多くの関心を呼んだという。
新型CTSは、これまでどおりFRプラットフォームを使用した現在のキャデラックを象徴的するスポーツセダンである。昨年発表されたコンパクトセダンの「ATS」同様、キャデラック・ブランドのデザイン言語である「アート&サイエンス」をさらに進化させ、ひとめでキャデラックだとわかるエッジのきいたシャープさと重厚さをマッチさせたエクステリアデザインが特徴だ。
あたらしいデザインのフロントグリルや縦型ヘッドライト、リアコンビネーションライトは、より印象的なフォルムをもたらす。ボディは全長を127mm、ホイールベースも30.48 mm延長し、その一方でルーフラインとフロントボンネットが約25mm低くなり、いっそうワイドアンドローのフォルムを強調した。
また、キャデラック初となるアルミ製ドアの採用などで軽量化をはかり、重量配分を理想的な50:50に近づけている。この車重は、ライバルとなる
「BMW528i」よりも約90kg軽量であると、キャデラックは説明する。
12.3インチのディスプレイを中心に、スマホ感覚でオーディオやエアコン、ハンズフリー電話の直感的な操作が可能な新世代のインフォテイメントシステム「CUE」を採用したインテリアでは、ラグジュアリーブランドに相応しく、カーボンや本革、そしてアルミニウム製のトリムなど、触れるパートに本物の素材を使用。先進デバイスの採用と、質感やデザインにもこだわった仕上げも特徴だ。
注目のパワーユニットは、420psを発生するキャデラック初の3.6リッターV型6気筒ツインターボ+8段ATと組みあわせを筆頭に、321psの3.6リッターV型6気筒、そして「ATS」譲りの272psを誇る2リッター直列4気筒ターボ(両エンジンはともに6AT)を搭載する。
また、全車速アダプティブクルーズコントロールやパニックブレーキアシスト、前方衝突警告、自動衝突準備(30km/h程度までであれば、自動停止もおこなう)、車線逸脱警告システム、サイドブラインドゾーンアラートなどなど、現状実用化されている安全装備は全部乗せ状態で搭載済み。先進的なセーフティデバイスの惜しみない採用も、3代めCTSの特徴といえそうだ。
ゼネラルモーターズ・ジャパンでは、すでに、この新型CTSの日本導入を正式に発表。発売時期などはあきらかにされていないが、欧州ブランドが寡占状態をつづけるラグジュアリーEセグメントの勢力図を塗り替える存在として、期待がもたれている。