キャデラック初のプラグインハイブリッドモデル|Cadillac
CAR / MOTOR SHOW
2014年12月5日

キャデラック初のプラグインハイブリッドモデル|Cadillac

Cadillac ELR|キャデラック ELR

キャデラック初のプラグインハイブリッドモデル

ゼネラルモーターズは、デトロイトモーターショーで、キャデラック初となるプラグインハイブリッド「ELR」を発表。シボレー「ボルト」のプラットフォームを使用したスタイリッシュな2+2クーペだ。

Text by SAKURAI Kenichi

1回での航続距離は480kmオーバー

キャデラック「ELR」は2009年に発表されたコンセプトカー「コンバージ」のデザインをモチーフに開発された2+2のクーペモデルで、キャデラック初となるプラグインハイブリッドをパワートレーンに採用した。

内外装はキャデラックの「アート&サイエンス」コンセプトにのっとり、上質で洗練されたデザインでまとめられ、「ATS」で初採用された、ナビゲーションやオーディオ、空調などをタッチスクリーン式の画面で操作可能な次世代のインフォテイメントシステム「CUE(キャデラック ユーザー エクスペリエンス)」も搭載している。

Cadillac ELR|キャデラック ELR

Cadillac ELR|キャデラック ELR

キャデラック ELRのパワートレーンは、すでに市販されているシボレー「ボルト」や、そのボルトの兄弟車となるオペル「アンペラ」が採用している発電用エンジンを備えたプラグインハイブリッドシステムだ。トヨタ方式のプラグインハイブリッドシステムとはことなりモーターが主役で、エンジンは直接車輪を駆動するのではなく、あくまでも発電用として搭載される。

GMはこれを「エクステンデッド レンジ エレクトリック ヴィークル(EREV)」=航続距離延長EVと呼び、電気モーター、充電可能なバッテリー、そして発電用のガソリンエンジンの組み合わせで、300マイル(480km)を超える航続距離を実現した。バッテリーは最適な重量配分のためにフロントと後輪の間、車両の中心線に沿ってT字型に配置された16.5kWhの蓄電容量を持つリチウムイオンバッテリーパックだ。

搭載される電気モーターがもたらすシステム合計出力は154kW(209ps)で、フル充電時のモーターのみ(EV走行)の最大航続距離は約35マイル(56km)に達する。

GMでは、北米ユーザーの大半が日常的な通勤に使用する走行距離を、このEV走行だけでまかなえるとしている。これにくわえ航続距離延長用の1.4リッターガソリンエンジンが発電をおこない、週末のドライブなど長距離走行をサポート。純EVのようにバッテリー切れの心配もなく、北米市場では、現時点でもっとも実用的なEVと評価されている。

           
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