NISSAN LEAF|日産 リーフ 第2回
CAR / LONG TERM REPORT
2015年4月15日

NISSAN LEAF|日産 リーフ 第2回

NISSAN LEAF|日産 リーフ

日産リーフを導入! 第2回

FISCOにはたどり着けなかった…

3.11以降、活発な議論が交わされているエネルギー問題。原発事故の問題はもちろんのこと、石油の枯渇、CO2排出、発送電の分離、スマートグリッド……あらゆる問題と深くかかわっているのが自動車である。そして、今後のクルマのあり方をうらなう一台として、OPENERSが注目したのが日産から発売されたEV(電気自動車)リーフだ。リーフのある生活は、あたらしい時代のクルマ像をどのように示すのか? その深淵にせまるべく、OPENERSでは長期リポート車の4号車として導入した。

Text by MATSUO DaiPhotos by JAMANDFIX SAITO Seiichi

理論的には問題ない

先日、OPENERSで紹介したAUDI twincup。富士スピードウェイで開催されたこのイベントの取材に向かうにあたり、長期リポート車として導入した、日産リーフを使うことになった。ただし、この計画を実行するにはハードルがいくつかあった。一番大きなハードルが、リーフの航続距離だ。カタログ上は200km程度の航続距離をうたっているものの、前回のレポートであきらかなように、使用状況によっては100km前後まで短縮してしまう。筆者の自宅のある品川から富士スピードウェイ(FISCO)までの距離は約99kmだから、スペック上は問題なくたどりつけるはずだ。
ふたつめのハードルは、AUDI twincupというイベントが朝10時にはじまり夕方までコンテストがおこなわれ、夜19時からは品川のラフォーレ東京にもどって表彰式が行われるということだった。しかも、筆者の都合で朝8時までは品川を離れることができないということで、高速道路のSAなどで充電できる可能性も低いというものだった。最後のハードルが、そもそもFISCOには急速充電はおろか、通常の充電設備すらないということだった。

御殿場についたら、残りわずか

朝、8時きっかりに都内を出発し、首都高から東名高速へ。出だしこそ、スイスイと進むことができたが、ちょうど東名高速の集中工事とタイミングが重なったため、渋滞がはじまる。海老名SAで急速充電をしていると、10時の富士スピードウェイには間に合わないことがわかった。だが、ECOモードにしてエアコンをOFFに、走行車線を制限速度内でゆっくりと、さらに下り坂の惰性を使い、上り坂では極力アクセルを開けないという走行を徹底したおかげで、海老名SAを過ぎた時点でのメーターパネルの航続距離の表示は156kmと出た。朝、リーフのパワーボタンをONにしたときには航続距離186kmと表示されていたから、これは期待が持てるものと思われた。夕方の取材を早めに切り上げ、足柄SAで急速充電すればいいだろう。しかし、その計画は失敗に終わった。

急速充電設備の充実が喫緊の課題

FISCOの親会社はご存じトヨタである。まだ電気自動車を発売しておらず、近日中に発売予定のiQベースの電気自動車FT-EV IIIもシティコミューターであり、郊外までのロングドライブを前提とはしていないモデルだ。けれども、これから自動車のあたらしい時代を迎えるにあたり、せめて数台の急速充電設備は導入してもらえないものかと感じた。また、EVが都市部で走るためのコミューターだとしたら、都市部での住宅事情を鑑みるに、集合住宅に給電設備が備えられていないと根本的な普及はありえないだろう。ぜひ、メーカーの垣根を超えて給電設備の普及に尽力していただきたい。

仕方ない、FISCOはあきらめることにした。カメラマン氏に連絡した。リーフのナビには充電可能な場所が現在地から何km要するかを常に表示させることができるのだが、急速充電設備は近辺のディーラーにもなかった。しかたなく、静岡日産の御殿場萩原店にリーフを預け、200V普通充電をお願いし、カメラマンのクルマでFISCOへ向かうことになった。ちなみに、ディーラーに預けたときの航続可能距離は21kmと表示されていた。

取材を終え、ふたたびカメラマンのクルマに乗り、預けたリーフを受け取りに行った。充電時間は7時間。日産の規定では充電料金が決められており、200Vの普通充電が60分あたり100円、急速充電30分で500円となっている。そのため、今回のように7時間の充電で700円となった。ただし、個人の場合、日産のZESP会員に入会していれば加入から5年間は無料だという。充電を終えた時点での残り航続距離は113kmを示していた。200Vでの満充電には8時間必要であるから、それは致し方ないのだが、往路と同程度の電力消費量になると東京の会場にはたどり着けないことになる。しかし復路は予想外に航続距離が伸びた。それは、往路にも増して徹底的なエコ走行をしただけでなく、下り坂が多かったためだ。下り坂ゆえ回生が効いて、走りながら充電できていたのだ。非常にゆっくりと走ったため、ディーラーを出てからラフォーレ東京までは2時間半以上かかったが、翌日錦糸町にある編集部に行くために充電をする必要がなかったということをつけくわえておこう。

CHAdeMO協議会資料

CHAdeMO協議会資料 http://www.chademo.com/jp/

なお、下の急速充電器都道府県別一覧を見ると、関東地方の充実ぶりはあきらかで、特に東名高速道路のSAには十分な数のスタンドがある。そのため、リーフで東京・大阪間を往復するというドライブは、今回のような時間の制限がない限り難しいことではない。
しかし、東北方面になると急激にその数は減少。被災地までリーフに乗って支援に行こうというのはかなりの困難が予想される。関東一極だけでなく、北海道、東北でも充電設備が充実すれば、日本においてEVはますます普及するに違いない。

リーフを日常で使うためのコツは、スピードは出さず、穏やかな気持ちでゆったりと走行すること。そうすれば、もしかすると航続距離の少なさを気にする必要はないかもしれない。

急速充電器都道府県別一覧

最終更新日:2011/12/06
都道府県 一般開放可◎ 登録会員向け○ 非公開×
北海道・東北エリア 計 75 北海道 26 0 1 27
青森県 6 0 0 6
秋田県 9 0 0 9
岩手県 6 0 0 6
宮城県 7 0 0 7
山形県 7 0 0 7
福島県 13 0 0 13
関東エリア 計 306 東京都 59 5 23 87
神奈川県 85 20 7 112
埼玉県 24 0 15 39
千葉県 12 0 12 24
群馬県 11 0 5 16
茨城県 4 2 5 11
栃木県 15 0 2 17
中部エリア 計 81 山梨県 5 0 2 7
長野県 12 0 1 13
静岡県 21 8 7 36
岐阜県 8 0 1 9
愛知県 10 5 1 16
北陸エリア 計 43 新潟県 16 2 1 19
富山県 7 0 1 8
石川県 8 0 1 9
福井県 6 1 0 7
関西 エリア 計 95 三重県 6 2 1 9
滋賀県 3 1 1 5
京都府 25 0 0 25
大阪府 10 24 2 36
兵庫県 12 2 2 16
奈良県 1 0 0 1
和歌山県 3 0 0 3
中国 エリア 計 77 島根県 9 0 0 9
鳥取県 15 0 0 15
岡山県 25 1 4 30
広島県 16 0 2 18
山口県 5 0 0 5
四国 エリア 計 29 徳島県 6 0 1 7
香川県 2 0 1 3
愛媛県 12 0 1 13
高知県 6 0 0 6
九州・沖縄 エリア 計 95 福岡県 14 0 4 18
佐賀県 9 0 1 10
長崎県 6 8 2 16
熊本県 7 0 1 8
大分県 5 0 1 6
宮崎県 3 0 1 4
鹿児島県 4 0 4 8
沖縄県 4 20 1 25
585 101 115 801

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