まさに「イブニングドレスに身を包んだF1マシン」そのものだった──フェラーリ ローマに試乗|Ferrari
CAR / IMPRESSION
2021年3月31日

まさに「イブニングドレスに身を包んだF1マシン」そのものだった──フェラーリ ローマに試乗|Ferrari

車内からもエクステリアデザインを楽しめる

パワートレーンに目を向けると、心臓部には4年連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを獲得している3.8リッターV8ターボを搭載。ローマでは、新しいカムプロファイルを採用したほか、タービンの1分あたりの最大回転数が5,000回転高められるなどの手が加えられている。
新たに開発された8段デュアルクラッチギアボックスはSF90に採用されたものの派生型で、7段の従来型よりコンパクトで、6kg軽量化されているという。ついでに触れると、ボディシェルとシャシーにも最新の軽量化技術が取り入れられ、結果、パワーウェイトレシオは2.37kg/cvを達成している。
ビークルダイナミクスでは、6世代目へと進化したサイドスリップ・コントロール6.0がフェラーリのGT系モデルとして初採用された。また、ブレーキの制動力を調整してヨーイングを制御するフェラーリ・ダイナミック・エンハンサーも搭載されるなど、フェラーリの最新技術がこれでもかとばかりに投入されている。
ドライバーズシートに身を委ねると、フロントスクリーン越しにはフロントフェンダーの豊かな峰が、バックミラーにはアスリートの筋肉のようなリアフェンダーの張り出しが映し出され、改めて美しいフォルムに惚れ惚れさせられる。車内からもエクステリアデザインを楽しめるという点では、ポルシェ911と似ているかもしれない。
一方、ブラックとクリームの上質なフルグレインレザーに赤いアクセントとステッチが施され、クロム加工のアルミニウムやカーボンファイバーなど“リアル”な素材がぜいたくに配されたインテリアは、ラグジュアリーなGTの雰囲気が見事に演出されていて、エクステリアと同様にハッとさせられる。インストルメントクラスターにはナビやオーディオ情報なども表示できる16インチHDスクリーンが、中央には8.4インチHDセンターディスプレイが備わるなど、インフォテイメントも最新仕様だ。
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