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2021年9月7日
操縦性と万能性が向上した──新型フォルクスワーゲン ゴルフ バリアントに試乗|Volkswagen
Volkswagen Golf Variant|フォルクスワーゲン ゴルフ バリアント
新型フォルクスワーゲン ゴルフ バリアントに試乗
フルモデルチェンジを受け8代目へと進化した新型フォルクスワーゲン ゴルフだが、さっそくワゴン版のバリアントが日本に導入された。より長く、より広くなった同モデルにさっそく試乗した。
Text by OGAWA Fumio | Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko
まるでレールの上をいくようなスムーズな走りが楽しめる
ステーションワゴンの人気はやや下降ぎみとはいえ、このクルマを心待ちにしていた人は多いはず。フォルクスワーゲン ゴルフのステーションワゴン版「ゴルフ バリアント」が、2021年7月28日に日本発売された。
全長4640mmと使い勝手のいいサイズのゴルフ バリアント。ステーションワゴンは一般論として、SUVに対して、車高が低いぶん駐車場所を選ばないのと、サスペンションアームの動きの自由度が高いぶん、乗り心地が快適になる傾向が強い。ゴルフ バリアントは例外でなかった。
ステーションワゴンは、デイキャンプが好き、などという人に特に向いている車型だ。新型ゴルフ バリアントは、従来型より全長で65mm延長され、荷室が22リッター拡大。後席スペースも175cmの大人2人に充分すぎる広さがあるため、かなり万能だ。
しかも、新しいゴルフシリーズは、操縦性が上がっている。それが分かるのは、特にカーブが続く道を下るとき。ステアリングホイールは正確で、かつ、操舵への車体の反応は速い。カーブに飛び込んでいくと、車体の傾きは抑えられ、まるでレールの上をいくようなスムーズな走りが堪能できる。
ゴルフは初代が1974年に発表され、日本でも70年代から80年代にかけて、輸入車の代表選手のように扱われた。当時の日本の輸入代理店がつけた価格はけっこう高かったものの、クルマ好きは頑張って手に入れたものだ。
当時のゴルフが好きだった人は、最新のゴルフを体験するのもいいかもしれない。クルマとしての基本が、よく出来ているからだ。
日本に導入されるゴルフ バリアントは、1リッター3気筒仕様と、1.5リッター4気筒仕様。ともに、発進時などに働く電気モーターによるマイルドハイブリッドシステムを搭載している。
どちらも、なかなかに個性がある。1リッターは出力こそやや控えめであるものの、一度速度がのると、気持ちよく走っていける。車体の空力もいいのだろうし、タイヤの転がり抵抗も低いのではないか。特に高速道路での巡航性能の高さは特筆ものだ。