新型フォルクスワーゲン ゴルフTDIに試乗──運転そのものを楽しみたい人に|Volkswagen
CAR / IMPRESSION
2022年2月1日

新型フォルクスワーゲン ゴルフTDIに試乗──運転そのものを楽しみたい人に|Volkswagen

Volkswagen Golf TDI|フォルクスワーゲン ゴルフTDI

新型フォルクスワーゲン ゴルフTDIに試乗

2021年6月に発売された8代目フォルクスワーゲン ゴルフのラインナップに、2リッターのクリーンディーゼルエンジンを搭載したTDIが追加された。新世代ディーゼルエンジンを搭載した新型ゴルフの走りを確かめるべく、さっそく試乗した。

Text by FUMIO Ogawa|Photographs by HIROHIKO Mochizuki

ガソリン車と違うキャラクターがしっかりある

新型フォルクスワーゲン ゴルフに、ディーゼルモデル「ゴルフTDI」が設定され、2021年12月22日に日本でも発表された。2019年に従来型に設定されたのに続いており、乗った印象では、パワフルで、けっこう静かで、ガソリン車と違うキャラクターがしっかりある。
ゴルフのディーゼルモデルは、従来型にも2019年より設定があった。一般的にディーゼルエンジン車は、熱心なファンがいるとおり、低回転から太いトルクが出るため扱いやすいのと、比較的低燃費と、燃料代がガソリンより安いなどメリットがいろいろある。
試乗したときは、同じタイミングで、現行ラインナップ中最もパワフルなゴルフGTIにも乗った。これではディーゼルの分が悪いかと当初は思ったが、それは杞憂。かなり印象のよい出来なのだ。
結論的にどんな人に勧められるか。パワー感があるクルマ、すなわち低回転域からのトルクが太くて、アクセルペダルの踏み込みにすぐ反応して加速するような運転感覚を好む人は、第一候補。
それから、長距離移動がけっこう多い人にも、ゴルフTDIはよさそうだ。高速走行では中間加速といって、巡航中にアクセルペダルを踏み込んだときの加速性がいいうえに、エンジン音も風切り音もうまくチューニングしてあって、耳ざわりに聞こえない。
新型のTDIは、1,968ccの4気筒エンジン搭載。ちょっと専門的になってしまうけれど、このエンジンはVWのコードでは「EA288evo」。エボ(進化形)というだけあって、2019年8月に従来のゴルフ7に追加設定された「EA288」の改良型だ。
最高出力は110kW(150ps)、最大トルクは360Nm。出力の数値は同じである一方、トルクは従来より20Nmも上がっている。フォルクスワーゲンによると、燃料噴射用の高圧インジェクター採用の結果とのこと。
レスポンスが従来より改善されたのと同時に、NOx(窒素酸化物)の排出量を低減、騒音も抑制、と環境負荷が低くなっているのも、新しいエンジンの長所にあげられている。燃費も、従来のリッターあたり18.9kmから、今回は20.0kmに向上しているのだ。
ちなみにアウディジャパンが21年1月に日本導入したA4TDIのものと基本的には同じ。ただしアウディでは、マイルドハイブリッド化しているとともに、エンジンは縦置きとなる。ゴルフTDIでは、ディーゼルエンジンを横置き搭載。駆動方式は前輪駆動。7段ツインクラッチ変速機と組み合わせている。
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