The new Audi A7 Sportback × 松浦弥太郎 「目利きの視点」|Audi
自分に刺激を与えてくれるクルマを選ぶ
The new Audi A7 Sportback × 松浦弥太郎
「目利きの視点」
エッセイストであり、編集者であり、またブックストアの代表をも務める松浦弥太郎さん。これまで幾度も世界を飛び回り、さまざまなモノを買い、触れ、そして試すことで知見を広げてきた。そんな“目利き”にとって、現代のAudiはどう映っているのだろうか。最新モデル「The new Audi A7 Sportback」を題材に、その魅力に迫ってみようと思う。
Text by FUKUTOME RyojiPhotographs by MOCHIZUKI Hirohiko
松浦さんがモノに惹かれる瞬間
クルマに限らず、モノを購入する際に何を見ればいいのか? ということは、誰もが抱く不安だったりする。もちろん、自分の好きなモノを選べばいいのだが、高額な商品になればなるほど、どうしてもその不安は募ってしまう。では、世の目利きと言われている人たちは、どのようにモノを見て、どのような判断でモノを買っているのだろうか?
松浦弥太郎さん、48歳。エッセイスト、書店オーナー、編集者など、さまざまな肩書きを持つ、『暮しの手帖』前編集長だ。現在は、日本最大の料理レシピサイト『クックパッド』を運営するクックパッドに籍を置き、“暮らし”をテーマにしたあたらしいWebメディア『くらしのきほん』を準備中である。
そんな彼は、昨年、かの『ブルータス』誌において、“松浦弥太郎の「男の一流品カタログ」”という特集が組まれたほど、そのモノを見る目に定評がある。そのなかで書かれたエッセイには「手に入れるなら本物しか欲しくなかった」ということで、小学生にして4万8,000円のプロ仕様のグローブを買ってもらったことが、エピソードして語られている。
それほど本物にこだわる彼が、まずモノを見るときに意識するのは、どのようなことだろうか?
「モノは、実用のモノと趣味のモノを分けて買えれば理想ですね。普段はコミュニケーションするために、そんなに個性的な趣味を表現できない。でも休日は、趣味性の強いものを楽しみたいな、と思います。だからこだわるのは、趣味性の強いもののときです。
僕の場合、まず、歴史と文化を感じるものですね。モノ自体の歴史もありますし、自分自身のなかに蓄積された記憶とのリンクということもあります。モノを選ぶ時は、そういった懐かしい、クラシックな感じを大切にしています」
では、具体的にどんなところ見るのか?
「まず、すべてにおいてシンプルであること。そして、そのなかに色気があるか、ユニークさがあるか、というところですね。パーツが美しいものにも惹かれます。これは個人の感覚なので、言葉では難しいのですが。それと、できれば、手で作られたもの、手作りが確かに感じられるもの、ですね。それは裏を返せば、手で直せるもの、分解できるものということにもなりますが。そういった人間味があるものが好きなんです。それから完璧でないもの、ということもポイントになります」
アウディ コミュニケーションセンター
0120-598106(9:00-19:00 / 年中無休)
The new Audi A7 Sportback オフィシャルサイト
http://www.audi.co.jp/jp/brand/ja/models/a7/a7_sportback.html
自分に刺激を与えてくれるクルマを選ぶ
The new Audi A7 Sportback × 松浦弥太郎
「目利きの視点」 (2)
自分を高めてくれる。自分に刺激を与えてくれるクルマ
クルマにおいては、1963年に発売された「アストンマーチンDB5」が世代を問わずもっとも好きなのだという。それも具体的に、フロントとサイドのラインが好きなのだ、と。たしかにクラシック、それに色気も十分である。
「歴史もあり、普遍性がありますよね。人格を感じるし、色気もあると思います。パッと見は地味だけど、それを掘り下げると実はスゴいストーリーが詰まっているというところにも惹かれるのです」
ただ、クルマ選びは難しいと松浦さんは語る。
「クルマは人を選ぶのだと思います。そのクルマに相応しいのか、ということです。いくら経済力があっても、内面的にも年齢的にもまだそのクルマに相応しくない場合は、やはり乗らないことです。無理して乗ってると、格好よくないですよ」
だから、松浦さんは「少しだけ背伸び」をするのだそうだ。
「背伸びしすぎるとよくないと思いますが、ちょっとだけなら自分を高めてくれる。自分に刺激を与えてくれるな、と思う。そんなクルマを選ぶようにしています」
そしてクルマ選びの際には、スーツにネクタイが不可欠だともいう。
「ぼくは今年49歳になるのですが、もう40代にもなると品のあるクルマに乗りたいですよね。スーツを着て、ネクタイを締めて乗ってみてどう映るのか? ということを意識しています。いいクルマは乗る人を変えてくれる、と思ってますから。クルマにはそういう期待をしちゃうんですよ」
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「目利きの視点」 (3)
理想的なモノ
では、新型のAudiは松浦さんにとってどう映ったのだろうか。The new Audi A7 Sportbackは、最新鋭の機能が詰まったラグジュアリー4ドアクーペだ。245kW(333ps)を発生するスーパーチャージャー付きV6エンジンにエアサスペンションという強力な動力性能を、アルミニウムと高張力鋼板で纏ったしなやかな肢体は、もっとも現代的といえるクルマである。
撮影スタジオに入って、はじめて実車を見たときの松浦さんの目は生き生きとしていた。年齢的にしっくりくることはもちろん、なにより自分がスーツを着て乗ったときに、いいイメージができるクルマだ、と松浦さん。フロントからリアに向けて伸びやかに流れるリアのスタイリングは、実に美しく無駄がない。セダンでありながらクーペスタイルを採用したThe new Audi A7 Sportbackは、まさにシンプルでセクシー。酸いも甘いも経験した大人たちでさえ、もう一度色めき立たせてくれる一台だ。
松浦さんが語る通り、時計もカメラも世の中で名機と呼ばれるものは、どれもシンプルで機能美に溢れている。それは、そのとおりだと思う。そして、このこだわりの目利きにもっとも突き刺さったのは、この最先端のクルマからも、いくつかの“クラシック”が感じられたことに相違ない。
1930年代に活躍したAudiの前身である「Auto Union」のレーシングカーを彷彿させるフロントグリルもそうだし、それにメーター計器類が液晶ではなく、アナログタイプが残されていたことにもホッとさせられたようだ。
なにしろThe new Audi A7 Sportbackは最先端のテクノロジーを満載したクルマである。空力などについてもしっかりと計算され、デザインされたものにちがいはないが、そこに食指を動かす色気を盛り込ませるのは、人間の“手”以外の何ものでもない。それは歴史を繋いできたクルマメーカーの矜持であろう。それが伝統と革新を大切にする目利きの胸に響いたのだ。
そしてそれは、実用のモノと趣味性の高いモノを分けて選ぶ必要のない“理想的なモノ”として、彼の中に記憶されることとなったのである。
松浦弥太郎|MATSUURA Yatarou
1965年東京都生まれ。書籍商のほか、編集、翻訳、文筆などの分野で活躍。2002年に「自由」をテーマにしたブックストア『COW BOOKS』を中目黒にオープン。2006年以降『暮しの手帖』編集長を9年間務め、2015年7月1日からは“良い暮らし”をテーマにした新Webメディア『くらしのきほん(https://kurashi-no-kihon.com)』をクックパッドから立ち上げる。
Audi A7 Sportback 3.0 TFSI quattro
アウディ A7 スポーツバック 3.0 TFSI quattro
ボディサイズ|全長4,990 × 全幅1,910 × 全高1,430 mm
ホイールベース|2,915 mm
車両重量|1,900 kg
エンジン|3.0リッターV型6気筒DOHCスーパーチャージャー
トランスミッション|電子制御7段Sトロニック
最高出力|245 kW(333 ps)/ 5,500-6,500 rpm
最大トルク|440 Nm / 2,900-5,300 rpm
CO2排出量|184 g/km
燃費(JC08モード)|10.1 km/ℓ
※燃費消費率は実際の走行時には使用環境などに応じて異なります
価格(税込)|924 万円から
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