Audi R8 SPYDER|ジャーマンスーパーカーにスパイダー追加
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2015年4月13日

Audi R8 SPYDER|ジャーマンスーパーカーにスパイダー追加

Audi R8 SPYDER|アウディR8 スパイダー

ジャーマンスーパーカーにスパイダーが追加

アウディはフランクフルトモーターショーにおいて、同社が誇るスーパースポーツ「R8」のオープンバージョンたる「R8スパイダー」の詳細を発表した。

文=ジラフ

19秒で開閉可能なソフトトップ

このニューモデルは、クーペボディの「R8」のオープンバージョンで、トップにはメタルルーフ化による重量増を避けるために、ソフトトップを採用。このソフトトップは、スイッチを押すとわずか19秒でトランクルーム内に収納され、走行中でも時速50km/h以下であれば、開閉可能だという。

またこのソフトトップは3層構造となっているので、高い耐候性と遮音性を確保。走行時においてもクローズ時なら、クーペと同等の静粛性を実現しているという。またリアウインドウにはガラスを採用することで、経年変化などによる後方視界の劣化を防いでいる。

カラーバリエーションも3色用意されているので、11色あるボディカラーとの組み合わせによって、自分好みのスパイダーに仕上げることも可能だ。Aピラーがアルミコート仕上げになっているのも、スパイダーの特徴だ。

搭載されるエンジンは、5.2リッターV10のみ。このエンジンは、最高出力525ps/8000rpm、最大トルク54kgm/6500rpmを発生し、フルタイム4WDの「クワトロ」と組み合わせることによって、0‐100km/h加速4.1秒、最高速313km/hというパフォーマンスを発揮する。

価格は15万6400ユーロ(約2080万円)から

トランスミッションは標準で6速MTが用意されるが、オプション設定される6速2ペダルMT「Rトロニック」も人気になると予想される。足まわりには、磁性体ダンパーであるマグネティックライドサスペンションが標準装備され、ブレーキにはカーボンセラミックがオプションで用意されている。

インテリアには、ナッパレザーを採用。アルミを効果的に使いながらスポーティなテイストとラグジュアリーな空間を実現。レザーにも6色のカラーが設定されるので、オープン時にはボディカラーとのコーディネイトに注目が集まりそうだ。また、このレザーには特殊な染料が使われ、直射日光による表面温度上昇を抑えることができるという。

オプションでは、シートベルトに3個のマイクを内蔵した、世界初の「シートベルトマイクロフォン」が用意され、ハンズフリーでの通話を可能とした。

R8スパイダーは2010年はじめに販売を開始する予定。価格は15万6400ユーロ(約2080万円)からとアナウンスされる。

BRAND HISTORY
Audi(アウディ)のエンブレムは“フォーリングス”。その輪ひとつひとつが自動車メーカーのアウディ、DKW(デーカーヴェー)、ホルヒ、ヴァンダラーを表しているのはご存じだろう。いずれもザクセン州に本拠を置き、20世紀のはじめ、ドイツの自動車産業を牽引したブランドである。しかし、第一次世界大戦後に起きた世界恐慌の煽りをくらった4社は、生き残りをかけて、1932年にアウトウニオンを結成。DKWがモーターサイクルと小型車、ヴァンダラーが中型車、アウディが高級中型車、そして、ホルヒがラグジュアリーカーに特化する戦略をとることになった。

しかし、第二次世界大戦の敗戦により旧東ドイツのザクセンはロシアの占領下となり、アウトウニオンは消滅。これを見越して、旧西ドイツのバイエルン州インゴルシュタットに新生アウトウニオンが設立される。BMWやメルセデス・ベンツとちがい、工場のない状況からの苦しいスタートをしいられたアウトウニオンであったが、DKWデリバリーバンなどの生産により徐々に体力をつけていった。

1964年末にフォルクスワーゲン傘下に収まったアウトウニオンは、ほどなくしてアウディの名を冠した新型車を世に送り出す。そして1969年には、ネッカースウルムに本拠を置くNSU(“ヴァンケルエンジン”の開発で知られる)を合併し、アウディNSUアウトウニオンとなり、1985年からはアウディとして現在にいたる。クワトロをはじめとするテクノロジーと、モータースポーツ活動に裏付けられたダイナミック性能、エレガントなデザイン、そして、質感の高い仕上がりが、アウディの人気を牽引している。

           
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